日記・コラム・つぶやき

朝日新聞

Img_11282昨日6月20日付けの朝日新聞夕刊で写真を掲載した。これで朝日新聞紙面上は何度目の登場だろうか?
順次思い出すままに・・・
一番前がロシアタンカーナホトカ号水中景観
これは一面を飾りました。
報道規制がかかる中、地元観光協会の依頼で潜ったのを思い出します。
順不同ですが、
「1cmゴジラ本州上陸」としてピグミーシーホースが田辺湾に現われた。これは科学欄ですがかなり大きく使われましたね。五段抜きぐらい。
串本サンゴの産卵はスギノキミドリイシの産卵初観察時と、一番多いクシハダミドリイシの産卵。
オオカワリギンチャクの群生・・・これは一面トップだったのでその翌週から約一ヵ月間、みなべのショウガセは多くのダイバーが全国から訪れ、ここのリクエストが集中したということで、新聞の影響力を垣間見たものです。
本州最南端潮岬に住み着いた二匹のミナミバンドウイルカ
これも一面トップ。普通のハンドウだと思っていたのですが、写真からの朝日新聞さんの調べで一匹がミナミバンドウだとわかったものです。

新種の大きなヒトデ(カンムリヒトデ属の1種)を隠岐で撮影した時も一面トップでしたね。これは契約提携の米紙ヘラルドトリビュートでも掲載。

一面Top は他に本州沿岸にヒレシャコガイ、などなど、さらに小さな囲みで出したものはまだまだありますね。没ネタもいっぱい。

今回のピグミーシードラゴンに話を進めると。
この魚は沖縄方面では見つかり出してから相当以前から生息していたのではと言われていますが、発見され出したのが昨年ぐらいから。
それまでそういった環境に目を向けなかったために見つけられていなかったというだけのようです。その環境に目をつけた串本のDIVEZESTの参木君(みつぎくん)。
インドネシアなどの生息例から、ヒゲガヤ(シロガヤという動物ならダイバーにおなじみですね)周辺にいないものかと昨年からヒゲガヤが群生しているところを念入りに、事あるごとに探し続けていたそうです。
まあヒゲガヤ自体、枯れた小さな海藻か、ゴミみたいに見えるんでこんなところに普通は目を向けないものです。
そしてようやく見つけた一個体。おそらく本州初記録です。

朝日掲載写真は、できるだけ生き物が一般読者でもわかりやすいようにバックに溶け込まないように苦労した写真が選ばれ、「うん、これだろうな」と思ってました。下の写真を見ていただくとその生息する環境というか、ヒゲガヤがどんなものかおぼろげながらわかっていただけるはずです。この糸くずみたいなタツノオトシゴかヨウジウオの仲間は(未分類)今発見されているこの子でわずか1cm。
よく発見できたもんだ。
ところで、最近の一般ダイバーのマクロ撮影ブームにちょっとだけ進言。これを見せようとする引率インストラクターやガイドさんが支持棒を横にして、こういった生き物を探す際に、壁面をなぞるように、まるで耕運機のように根こそぎダメージを与えるような探し方をするガイドさんをたまに見かけますが、あれをやっちゃうとその環境の小さいエリアながらも確実にダメージを生態系に与えてしまいます。
ベテランのダイバーなら、そこそこ潜ってる人なら
肝心の被写体を傷つけたり、殺しちゃうこともあることを知ってるはずです。
お客さんサイドから「ちょっとやめといたげてよ!」という勇気も持っていただきたいなと思っています。
案外、新米ガイドとかはできるだけ早くお客さんに見せなきゃと、焦ってやっちゃうことも多いはず。
僕たちダイバーは、こんな小さな生き物たちから見たらとんでもなく巨大な怪獣かエイリアンですからね。
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リサイクル

1h3x6457アルミ素材のリサイクル、ペットボトルのリサイクルが世間一般的に定着して、都市部をはじめ、いろんなところで分別ごみとして区分けられ、リサイクルという考え方が定着してきた感のある昨今、フリースなどの素材にリサイクルできるということでペットボトルが出現、私たちの生活にあっという間に広がってきました。確か僕が知ったのはパタゴニアだったかのカタログでフリース素材の紹介がされ、これの原料としてPET(Polyethylene Terephthalate)ボトルのリサイクルが有効だという記述があって、それがファーストコンタクトだった気がします。
確かにそのときはこれはいいなあ、実際着てみても着心地もいいしということで、好んでフリース素材をドライスーツのインナーなどに取り入れ、喜んで使っていました。

ペットボトルは再利用することがいいことだと、多くの方が進んで使い出したはずです。でも、実際フリースにリサイクルする量は少量で、はたしてこれが環境にどう貢献できるのだろうと疑問視していた部分もありましたが、今は各種成型品、ファイバーフィル、青いビニールシートに混ぜ込んだり、リサイクル効率は確実に上がっています。
 ところが今のPETボトルの生産量は年々上昇、2000年比50%増の54万4000トンにのぼっている反面、引き取られるPETボトルは2004年の19万2000トンをピークに減少傾向で14万トンに減っているのです。(PETボトル協議会調べ・・・協会専務理事新宮昭(にいみや・あきらさんの記述から引用)

 自治体の多くは、分別保管されているはずのかなりの素材を協会に渡さず、より高値で買受してくれる中国、香港に輸出しているのです。全体の4割が実は国内でリサイクルされていないわけです。再利用にお金がかかリすぎることから、国内消費としては歯車が狂っているのですね。
しかもこのリサイクル、当然加工時にCO2を大量に排出します。
 

 つり人の好評連載ページ「海の幸 海の味」で毎月日本酒のご紹介をさせていただいていますが、あるとき、ふと、毎月撮影している日本酒の瓶を見ながら、この瓶のリターナルはどうなっているのかなと思ったことがあります。
実際近所の酒屋さんに持ち込んでみると、茶瓶の一升瓶は5円で引き取ってくれますが、黒、緑、透明などは無料で引き取り、それ以外の色瓶は引き取ってもくれません。
洗浄再利用は一升瓶が6~7回程度、ビール瓶は20回ぐらい再利用されています。
地球温暖化の元凶ともいわれるCO2の発生量はアルミ缶に比べて1/4に、PETボトルに対して1/3になります。(搬送費用考えても)
 容器自体の安全性ででも、割れるという欠点を除けば、外気の影響を遮断、洗浄時に素材成分の溶出もありません。
 リターナルガラス容器を日本ではずっと使ってきました。
日本の一次産業、沿岸漁業を変えたいと、ずっと言い続けていますが、こんなところにも昔に戻ったほうがいいと思われる部分があるわけです。
 とりあえず、ビールのアルミ缶を瓶使用のものに自分でも切り替えてみようと思っています。中瓶も小瓶も一本5円で引き取ってくれるし、自分が持ち歩くのに重いだけで、ディスカウント店でもコンビニでも案外安くついちゃうこと発見。

 直接ラッパ飲みしてもアルミ缶よりはるかにうまい!冷蔵庫で寝かしてジョッキに注いで飲むと、なぜかさらに缶入りよりおいしくなるしね!
映画館や屋外で飲むビールも小瓶から飲むと、うまいんだよなこれが!ガラスの口当たりは生ビールでも紙コップやプラスティックよりはるかにいいしね!
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お誘い

1h3x6674昨日、和歌山県知事主催のトルコ共和国大統領歓迎レセプションのご案内が届いた。
来月初旬に大統領が来る!
本州最南端の串本町にトルコ共和国のアブドゥッーラ・ギュル大統領がなぜ来ることになったのか?
トルコのイスタンブールと串本町は姉妹都市関係にあるのだけれど、大統領まで出てくるとは思いもよらなかった。
トルコになぜ親日家が多いのかとか、両国の友好関係の発端はどこなのかは、僕の過去の日記を見ていただけるとお分かり頂けるかと思いますが、今回の大統領訪日は今年の1~2月に連日トルコ国営放送で10分という短い枠ながらもエルトュールル号引き上げプロジェクトの様子を流していたことや、僕が撮った写真も含めて新聞報道がいかにトルコ国内で大きく取り上げてこられたかの表れもあると思います。

今回のレセプション、今までは串本町の問題だったのが、いきなり外務省レベルの扱いとなり、大きく進展する動きとなることは間違いないわけで、この動きの大きな立役者が和歌山県知事の仁坂吉伸氏であり、その力が大きいはず。
氏は和歌山県を揺るがした木村知事の談合汚職事件の後を受けて県知事に就任したわけですが、おそらく県民のほとんどの方は、「誰がなっても一緒や」と考えていて、あまり関心のない人選だったのかもしれません。
とりあえず中央省庁からきたクリーンなイメージの人というぐらいしか認識がなかったと思われます。選挙の投票率が低迷したことからもそのことはよくわかります。

ところが僕自身は違うところで仁坂氏を以前から知っていまして、こういう動きになったらこれほど強力なバックアップはないなと思っていました。
仁坂氏は元々経済産業省出身で、知事になる前はブルネイで日本全権大使を務めておられました。普通はこういった大使は外務省から送り出されることが多いはず。
ですが、経済産業省から抜擢、大使任命されていたのはブルネイから輸入している天然ガスの関係があったのです。ブルネイの天然ガスはその90%が日本への輸出に回されており、東京も大阪も、その家庭のガスバルブをひねって出てくるのはブルネイのガスなのです。この交渉に敏腕の仁坂氏が大使として送られていたわけです。
事実、今や中国や韓国、インドなどもブルネイのガス資源を購入したがっているわけで、これが日本が独占的に供給されているのは、見えない外交努力があるのです。
小泉首相が常任理事国入りを目指して票集めで各国を回ってましたが
最後にお願いに行ったのがブルネイでした。

縁あって、2005年11月にブルネイで王族が作ったエンパイアホテルの全フロア展開で、ブルネイの水中写真展を開催したのですが、その際、仁坂氏に招かれてお食事をご一緒させていただいたり、大使館にも数回訪問させていただきました。そこでいろいろなことを話させていただいたのですが、かの国に3年の任期で滞在しているにもかかわらず、その当時日本でもあまりニュースになっていない九州のテーマパークの動きであるとか、さまざまな経済関連の動きをわかりやすく説明いただき、この人の人脈はとんでもないなという実感を得たことが驚きでした。
日本在住の僕が知らない日本経済会の動きがリアルタイムで遠くブルネイのこの人には届いているんだと・・・

そんな仁坂氏とのお付き合いがあることから、今回のエルトュールル号引きあげプロジェクトで再びご一緒させていただくことは感極まりますね。
きっと両国の友好関係に大きな進展がみられる動きになると確信しています。
もちろんこのきっかけとなった明治時代の紀伊大島住人の方々の献身的な救助活動と
今回の引き上げプロジェクトでボランティアに近い形で活動されてきた地元観光協会の方々、ダイビングサービス、ボランティアダイバーの方々の努力があってこの動きにつながってるのですが・・・

トルコ共和国大統領歓迎レセプションat 串本

主催 和歌山県知事 仁坂 吉伸
    駐日トルコ全権大使セリム・セルメット・アタジャンル
    串本町長 松原 繁樹 
後援 外務省








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ダイビング用スーツ

1h3x6665ウエットスーツやドライスーツというものは僕の場合仕事着ともいえるのだけれど、メーカーさんと共同開発とか、潜る回数の多い僕たちのフィードバックが、製品に生かされるケースも多い。
当然のことながら通年潜るわけだから、さまざまなタイプのものを季節に応じて着替えたり。改良を加えたり、素材を吟味変更したりしてきている。
俗にいうロクハンという6.5mm被りのスキンスーツだって、考えたらいくつものメーカーのものを試してきた。サンファンで二着、ワールドダイブで二着、UGO、サンワードで各一着、最近はGULLさんが出している裏がウレタンコートの金色素材のものを気に入って着ている。これは破れず、パウダーなしで着れて、濡れていても乾いていても脱着がスムーズ。

行った先々でロクハンを着ているダイバーが多くなってきたのは写真派ダイバーが増えた時期と重なるように思う。
素材は日本製のネオプレンは非常に優秀で、海外のものと生地で言うと雲泥の差がある。それとカッティング・・・立体裁断の手法もまるっきり違っている。この差がいつまでついた状態でいられるか、服飾の世界のように技術が盗まれると中国製などコストの安いところで作られるのが主流になる時代が来てるのかもしれません。
コストでいえば、僕も6.5mmじゃなく8mmや10mmといった俗に漁師スーツと呼ばれる地方の手作りスーツも以前試したことがある。
でも今着ていない、それはなぜか?作業着なら安くってその方がいいじゃないかという意見もありますね。僕の場合特殊体型なのかもしれませんが、オーダーで作ったはずが腕を曲げてカメラをかまえる姿勢をとってみると、脇の部分にものすごくたるみができて、なんだか血流まで悪くなる気がする。血が止まっちゃうんですよ(笑)
これってへたすると減圧症を誘発する?
さらにガボガボの部分ができて、せっかく8mmあっても水の入れ替わりが激しくって全然あったかじゃない。
 時々漁師スーツを女性が着ているケースも見かけますが、寒そうだなってみてます。女性の体形に合わせたカッティングじゃないもん。
ロクハンで体にぴったりとフィットしたきれいな立体裁断のスーツ姿の女性を見たら「おっ、かっちょいい!」って思うこともしばしばだけど、余りまくってるのは、あるいは窮屈そうな部分があるのは、ちょっとかっちょわりーと見えるのと、案外暖かくないと思うんですよね。
値段は確かに雲泥の差、安いスーツがいいって飛びつくのはいいんだけれど、ウエットスーツの場合、体に密着して動きやすくなければ意味をなさない。だから漁師スーツは一着作っただけでもう作りません。
ちなみにハンガーにかけてみるとその差が歴然とします。
いい裁断のメーカーは自分の分身がそこにいて、軽く肘を曲げたような動きのある形状を保っています。漁師スーツは鉄人28号がそこにいます。
ブランド名だけで高いよスーツ専用ブランドはという意見も聞こえてきますが、
これは比較の仕方が違うと感じています。
作業着量販店「たまゆら」(関西ローカルか?)でつり下げてあるコピーものフライトジャケットと本物のアルファ社製フライトジャケットがどちらがいいか?
その差がわかる、気になる人はアルファを選ぶでしょう。
生地や素材で考えたらナイロン85%ポリエステル、綿15%で同じかもしれませんが、
強度が必要な部分の補強であるとか、微妙なラインが違いますよね。

雨具で同じゴアテックス使ったものでもブランド品はそれなりにそのメーカーのこだわりが細部にあります。ファスナーの付け根部分や、湿気を抜くベンチレーションの仕方とかね。
写真は最近僕の提言で試作していただいているWD製のセミドライスーツ。
これになぜバルブが付いているのかとか?どうしてこんなスーツが必要なのかは来月刊行予定の新しい本の中や、このブログなど徐々に明らかにしていきますのでお楽しみに!

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サンゴの生態

Sango2 先月、僕たちが審査させていただいた串本フォトコンの授賞パーティーが行われたのだが、
その授賞パーティーにたどりつくまで、たくさんの笑いと珍道中にまきこまれ、うちの戦車号の中は常に笑いの渦が舞っていた。
僕が串本大使だと言い出したとたん、中村征夫さんと鍵井君がつっこむつっこむ。
僕はなんとか串本大使の業務を全うしようと、トルコ記念館に連れ込もうとするのだが、
なんだかそちらには向かわず、マグロ中落ち丼を食いに入った「水門まつり」、ここでも爆笑の渦。原因は僕のマイ箸なのだが・・・
須江ダイビングセンターの居心地の良さから根が生えたかと思えば
最後には串本でいちばん新しいベーカリーカフェで征夫さんにゴチになっちまった。
気がついたら串本大使にあるまじき行為...どこも名所に行っていない。
そのまま会場入り、授賞パーティーは大いに盛り上がり、関西ならではの
ボケと突っ込みあり。
征夫さんいわく、まるで、「アカデミー賞のような盛り上がりだったなあ」と・・・

さて日記っぽい記述はここ迄にして、いつもの堅いお話をば一席。道中海中公園錆浦研究所に少しだけ寄ったんだが、裏から入らせてと御前先生にお願いしてここでバックヤードツアー。その際、征夫さんから聞いた話に「へーー」カウントが大幅にアップ。

なんでもサンゴの白化現象がなぜ起こるのか。
これはこのブログでも以前に取り上げているのだけれど、多くの研究者が高水温によって
褐虫藻を排出してしまう。(抜けるという表現を使うこともある)これはあくまでもそうだろうという想像上の話をしていたのだが、(誰も見たことはなかったのだから)新しいCTあるいは超音波を使う超マクロレベルの立体顕微鏡で観察すると、抜けて離れていくのではなく、どうやらサンゴ虫にくわれるのかわからないが消滅していくのだという。
この研究は原因を見つめていって、たまたま異業種から見ることができる機器が開発され、その反応はなぜ起こるのか?どんな物質に影響を受けるのかというところに進んできたようで、どうやら人間が作り出しているさまざまな空気中の物質が海に流れ込んで、そういった反応をサンゴが起こしているらしい。サンオイルが含む成分がサンゴに微量でもダメージを起こしているとネイチャー誌で紹介されていたが、それ以外にも悪影響を及ぼす物質をたくさん海に流しているようだ。
多くの研究者は想像していたものの、実際に映像で見ることができるようになる機器の開発であきらかになったらしい。
ちょっとショックですね。

まさしくサンゴを植えようが、株分けみたいなことがなぜうまく行かないのか、環境が大事なんだということを以前にもこのブログに書きましたが、僕の知る範囲ではあくまでも仮説だったのが、実験データとして生きたサンゴの内部を見ることができるようになったため裏付けがでてきたわけですね。

串本では健全なサンゴ群落が驚くほど近年広がっているが、ここは人口も少なく、工業廃水などもなく、サンゴたちの楽園になっているのだろう。
写真は、クシハダミドリイシとフクロノリが同じ場所で生息しているところを撮ったものだ。
ちょっと前まで串本の海を説明する際、春にはサンゴと海藻が一緒に見られる海なんですよと言っていたのだが、ここ十数年、海藻の量が驚くほど減少して、ホンダワラなどほとんど見なくなった。
今年はフクロノリが例年以上に広がっているように思える。こんなに広がっているのはここ数年はなかった気がする。温帯と亜熱帯のせめぎあいがこの海では続いているんですよね。
水中生物区分区では亜熱帯区に入る潮岬西側エリアだが、こんな風に海藻も、一時期だけどまだまだ勢力を広げるんですね。

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食のつながり

Hq9r3917食生活を考えることが、年をとるとともにだんだん深いところを考えるようになってきた。
若いころは食い物というとうまいかまずいかであったり、安いか高いかという判断基準しかなかった。これは目の前に出されて考えていたのが、単に自分にとってどうなのかという判断基準だったからかもしれない。

海に潜るようになって、このダイビングの経験値が増えてくると、当然のことながら人の潜らない環境に潜ったり、漁師さんとの付き合いが出てきたり、研究者の人たちと一緒に潜ったりと、普通のファンダイビングと違う潜り方をする機会や、話す内容も、相手も変わってきて、さまざまなことを考えさせられるようになってきた。

先日テレビ東京系で作られた「カンブリア宮殿」という番組を見てまして、(制作に絡んでるわけではないのですが)
伊藤忠の会長が今の日本の、あるいは世界の食に関して諭すようにゆっくりと重みのある言葉でしゃべっている内容に、思わず相槌を打っている自分がいました。
丹羽さんがしゃべってた内容を大まかに説明しますと
数字としての日本の食料自給率は39%とかよく耳にしますが
その中身がどうなっているのか、また日本のこれまでの一次産業軽視の傾向が続けば、いかに危険かということで、たとえば、マクドナルドハンバーガー一個食うと熱帯雨林がどれだけダメージを受けるかなんてことを言われても、多くの人はピンとこないことでしょう。その番組の中で紹介されているのですが、肉一キロを生産するのにどれぐらいの食料資源を使っているのかと考えると、20倍の穀物と1トンの水を使っているようです。
肉は生産しているから飼育しているから大丈夫と思っている方も多いでしょうが、その飼育するための飼料を手に入れないといけないのです。
また無尽蔵にあるように感じられる水ですが、日本は水が豊富にある国だと思われている部分もありますが、意外にも安全な水は都市部には減ってきています。水を買うという習慣が普通に根付いていますよね。

これらの基本的な資源は(穀類や飼料として使われる物も含めて)都市部に暮らしていると普通に手に入るものだと思われています。でも、東京は食糧自給率がわずか1%。
どこかから持ってこないと、買い付けないと何にもないわけです。
これは日本に広げても同じことで、作っていると思うものでも植物以外は、畜産も米から導入した飼育やブロイラーには材料がいるのです。
同様に漁業の養殖もいけすの中で必要な魚種だけを増やそうとすると、数10倍の材料がいるのです。
餃子で揺らいだ中国からも買わないと僕たちの生活は成り立たないし、アメリカから穀物や牛肉、豚肉を買わないとだめだから、対米、対中で日本は強硬姿勢は絶対とれない仕組みになっています。
これまでは輸出は工業製品を優秀なものを開発、コストパフォーマンスで勝負して成り立ってきた日本経済ですが、韓国やインド、東南アジアの国々に追いつかれ、家電などはサムソンなどに抜かれてしまっています。
僕らは少し政策が狂えば、いつ兵糧攻めにあってもおかしくない環境で暮らしているともいえるのです。
丹羽さんは米を死守せよということをしきりに言われていましたが、そのとおりだと思います。日本の農地の作付け面積を考えると、広いようで狭いんですよね。
バイオエタノールにも触れられていましたが、トウモロコシを食べたらどれだけの食料になるか・・・それを車を動かすために使うと・・・
日本の全農地をバイオエタノール製造に仮に使ったとして、そこで作られる燃料は7500万キロリットルだそうで、今の日本の消費は年間1億キロリットルだとか・・・
限られた農地では、そのまま食べられる食材をいかに効率よく育てるかを考えないといけない。そのためにコメの生産を守れということです。

同様に水産資源、こちらもマグロやハマチ、タイなどの特定魚種を増やすのはもうやめて、トータルで獲れる漁獲高を増やす方向に切り替えるべきです。タイやマグロは値段が高い魚種でいいじゃないですか。
それを庶民の魚にするために、湾内で養殖ばかりして、どれだけの沿岸をだめにしているか、巻き網でいかにダメージを与えてるかを考えるべきです。

僕もこういった啓蒙活動もっとやらないとだめだなあと痛感しました。
僕にできること、下記のように向こう5年ぐらいでイメージしてやっていきたいと考えています。

シンプルに海でうまいもんを食う

そのうまいもんはどうして流通しなくなったのか?
なぜ資源量が減ってきたのか?
養殖のどこがいけないのか?
ここをシンプルに伝えていくこと・・・これがその1

沿岸の護岸工事によって垂直な防波堤や、波を消波するテトラポッドがどういう風に
生態系に悪影響を及ぼしているか?
それをどう変えていくべきか・・・その2

資源量を減らさない漁業の形態を漁師たちやつり人も含めた
漁獲者たちに啓蒙していく・・・その3

自分たちの食材の出どころと流通、先々のことを消費者に考えてもらう・・・その4

このあたりを地道にメディアで伝えていくことが僕の5カ年計画です。
今年の水中映像祭に出展する作品
このブログと連動で見ていただくとちょっと見方が変わるかもしれません。

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新年

671922520_48縁起を担ぐほうではないのだけれど、こんなのが出るとちょっとうれしくなりますね。

さて、今年は国際サンゴ礁年。
いろんなメディアが取り上げることでしょう。
すでに、某プロバイダー主導でアントニオ猪木さんや田中律子さんを担ぎ出してサンゴを植えようというイベントめいた動きも出ています。

でもサンゴを植えるって?
サンゴはすでに多くの方々がご存じのとおり、サンゴ虫という動物が海水中に豊富にある炭酸カルシュームで骨格を作り、そこ褐虫藻という珪藻類を住まわせ、主食がこの褐虫藻から溢れるような栄養分、そして自分のポリプ(触手)を使って流れてくるプランクトン類を捕食している動物です。
サンゴが広がって群生し、ずっとその場所で定着して何千年もかかって地形までも形成していくとこれがサンゴ礁。
しかしながら、大規模な群落が一時的な環境の変化から出来上がってもこれはサンゴ礁とは呼びません。これは、サンゴ群落と呼ばれることが多いのです。

以前にも書きましたが、サンゴ群落は環境が整えば驚くほど速いスピードで広がります。
サンゴは動物ゆえ、産卵という行動をとるため、これで生息域を広げるわけですが、これは今生きている環境から新天地を探す目的で行われる行動のようです。
その場所で広がるには、単に横に広がるだけでなく、破片分散といって、時化た時などに(海が荒れた時)折れた破片が周辺に広がり、そこに着床。新たな骨格を作りだして群落を形成していきます。
ほんの10年ぐらい前までは、サンゴは折れたら死んでしまう、折らないように注意しましょうとダイビングインストラクターは言っていました。
でも実はそんなことで死んでしまう生き物ではなかったのです。
彼らは自分たちが暮らしやすい環境だとあっという間に大きく育ちます。
下の写真は串本ダイビングパーク前10番ブイ付近の最近のものですが、ここは一昨年の台風で根こそぎやられ、全くと言っていいほどなくなってしまった場所です。
Sango013
でもわずか2年でまたこんな群落が広がりだしています。
エダサンゴの仲間はこのスギノキミドリイシのように成長が早く、環境さえ整えばあっという間に大群落を作り出します。この環境に目を向けなければ、だめなのです。

沖縄の周辺海域のサンゴたち、特に本島周辺のサンゴたちがなぜ死滅したか?
沖縄を訪れるときに空から見下ろせばわかるのですが、10年前に比べて沖縄はすごい大都会になりました。立ち並ぶビル群、住居の形態や数もびっくりするぐらい変化を遂げています。
サンゴが生息するためには、光合成をするための光の届く透明度の高い水、適度な水温が必要で、生活排水や土木工事による汚濁する排水の流出がなければ、きちんと広がっていくのです。
彼らが暮らせなくなった海域に折れたサンゴをボルト止めや水中ボンドで接着してどうなるのでしょう?この移植という試みは、過去30年間研究者がおこなってきて成功例はほとんど皆無です。成功した例はその海域の環境が変わったからだとも言われています。

ホテルの立ち並ぶ目の前の海にサンゴを移植するということは
汚い泥水のようなところに金魚を放しているのと同じ行動です。
金魚はうれしいのかな?
移植するためにダイバーがたくさん訪れ、海から上がって水をたっぷり使ってシャンプーを使っていたら、本末転倒。
さらに多くの観光客誘致のために大規模なホテル建設を始めたら・・・

去年一昨年と植えた(植物じゃないのでおかしい表現ですが)サンゴがどうなったのか報道はなかなかされません。死にかかったサンゴの上に新たな別の海藻が付着、これを取り除くためにボランティアダイバーが入り、さらには他のブダイなどにかじられないためか駕籠で囲ったりして育てようとしている写真はみました。
結局1年や2年でどうなったのかは報道されませんね。(おそらく死滅)
かたや、2年でこうなったという上の写真。
大事なのは人為的な植物を植えるような行動ではなく、そこに流れ込む人間の生活排水を何とかしないとだめなのです。
琵琶湖の葦や、そこに暮らす魚たちが死滅しかかった際、地域の人たちが洗剤を無リンのものやせっけん主体のものに変えて排水を変えることで復活させたというのも今や忘れ去られたことでしょう。
これは琵琶湖が下流域の京都や大阪の水がめでもあり、飲み水の水質改善をうたったこともうまくいった要因の一つだったのでしょう。

沖縄を訪れる観光客に、滞在中だけでもシャンプーやめて、バイオマス石鹸使いませんかとか、沖縄の各家庭、ホテルの排水浄化設備に寄付してくださいとやったほうが僕はまだ効果が上がるのでは?と思っています。
また自然を楽しむために訪れる場所で、立派なリゾートホテルや人為的にたくさん作られたゴルフ場などが果たして本当に必要なのでしょうか?
確かに足腰の弱いお年寄りが宿泊する場所としてホテルは必要でしょう。そういったホテルは便利な都市部の那覇周辺だけに作るべき。

でも、大自然の中に作るのはもうやめるべきではないでしょうか?
宿泊するのは建築時に大きなダメージを与える大規模なホテルではなく、ペンションじゃどうしていけないんでしょ?そのペンションの浄化設備に基金や補助金が出るようにしたほうがサンゴたちは守られるはずです。
沖縄本島から南西諸島の島々に今はリゾート開発が進んでいます。
空から見ると石垣島や宮古島も沖縄本島と同じになってきてますね。

まずはこの本州最南端串本の例でお正月明けのテレビ番組で現状をお知らせしようと思っています。収録が終わり、オンエアが正式に決まったら、またこちらでお知らせします。見てみてくださいね。


まあ、サンゴの植え付けは、こういった自然環境に目を向けるきっかけを与えるイベントとして広く一般の人に知らせる一つの手段として、わかりやすいのでいいのかもしれませんが、次のアクションがほんとうは必要だと思っています。30人の興味を持った人がプロバイダーに入って、みてくれる場所ができたのなら、その場所の次の有効活用を期待します。

日本の沿岸環境変えなきゃね!!

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育てる漁業

Iseebi_2 今の日本の漁業を支えているのは養殖といっても過言ではない。
しかしながら、持続させる資源というと面で見てみると、枯渇に向かう方向性を向いていると言わざるを得ない。
人気のコミック「美味しんぼ」という漫画の最新号でこのことについてテーマにあげているのをみた。僕なりに感じていることや今伝えていきたい方向性がそこに垣間見えて、こういったことに関心を持っていただくには漫画という媒体はすごい影響力を持つんだろうなと思っている。
 作者の方は真剣に食を取り上げようとしているのだけれど、その本質というか、根底にある部分がピンと芯が通っているので長期連載になっているのだろう。
しかしながら、バックナンバーを見ると、陸から見た取材中心のようで、水中から、海の中から見たら、また違った見え方がしている部分もあるので、こういった部分でジョイントできたら・・・協力できたらなんていう想いが少し芽生えている。
そんなの無理だとか思わずに願っていれば、いつか接点は出てきてお互い相乗効果になるようなことが起こると思っています。
 「夢想わねば願かなわじ」   好きな言葉ですが 武 豊さんも同じこと言ってますね。

さて、僕なりに見てきた海の出来事で、関連する話を一つ。
伊勢エビは非常に高価で、多くの漁師が冬になると一攫千金を頭に描いて毎夜エビ網を仕掛けに行く。だいたい紀伊半島だと11月~よく年の5月くらいまでほぼ毎日、時化(しけ)ない日は思い思いに網を仕掛け続けている。
だんだん漁獲高が落ちて今ではエビ網自体が衰退の一途に向かっていると聞いたが、こういった部分はちょっと目先を変えるとずいぶん変化が起こるものなのだ。
和歌山県串本町の一部の漁協は、このエビ網漁を全組合員で見直し、エビ網を入れるシーズンを年間に非常に短期の二回に限定。
入れる人員も漁協で選出した人のみが行ない、全組合員が均等に水揚げを分配するようにしたそうだ。
すると当初の数年は変化がそれほどなく、漁獲高は低迷したままだったが、4~5年後から漁獲高が向上。今では年末年始に全組合員に分配してそれぞれ80万前後の水揚げが2度行なわれるようになっているという。
驚くべきは今年の1月に見た光景。
この漁協で昼ごろ伊勢エビを一匹一匹計量して船に積み込んでいるではないか。
聞けば、これから余剰分を海に放流に行くのだという。
その重量なんと700Kg!
1kgあたり5000円だから売ればいくらになるか・・・
でも海に還すことで翌年からの安定供給が見込める。
一時的に豊漁だからと乱獲に走ると、値段も下がるし、しっぺ返しが来るのは今までの昭和からの歴史でたっぷりとわかっているはず。

こんなことを著書の最新刊「渚のスローフード」に書いています。
興味を持っていただければ幸いで、もし読む機会があれば、知り合いとのちょっとした会話で話題にしていただきたい。
そうすれば少しづつでも、水産資源の保護、われわれの食が変わっていくのではと思ってもいるのです。

海は広く大きく、うまく有効活用すれば、われわれ日本人が食べる蛋白源の大部分を購えると思っています。沿岸の開発方法と漁業の見直し。今こそやるべき時期なんですがね・・・
写真は伊勢エビの刺身
うまいよねえ!
国内外、マグロもタイもブリも車海老…(ちょっと違うがバナメイエビ、ブラックタイガー)も同じ。
こういった高級食材を広く一般の人たちに年中、いかに安く供給できるかといったことばかりにあまりにも向かいすぎたんじゃないでしょうか?

特定の高いものを養殖で増やそうとすると自然の中では絶対ひずみが生じます。
杉林の植林も同じですよね。!!

今の時期なら安くておいしいアジやサンマ、イワシやサバ
旬というのを今一度日本人は思いださなきゃいけないんじゃないかな?



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記念写真

Hq9r10562  今年6月、串本海中公園のマリンパビリオンが全面改修されている。
 ここは1970年に海中公園法というのができて海中公園という海域が制定され、そこにはじめて建てられた、日本で初めての海中公園研究所(錆浦研究所)ができた場所なのだ。
その研究所の先生方が学芸員を務めるこの水族館は、かなり老朽化が進んでいたものの、マニアックな展示で、水中生物に詳しい人ほど「ほーー」っと唸る展示も多かったわけだが、どこがどうすごいかというと、ほとんどの水族館が他の海域や世界中から展示物を運び込むのだけれど、この串本マリンパビリオンに展示されている生き物が、この周辺海域で捕獲された生き物だけで構成されているという点だ!
 写真のメガネモチノウオ(ナポレオン)もそうだし、サメもウミガメもそう。
さらにちょっと汚く感じる大水槽の壁面が実はすごいのです。
この壁面にはさまざまなミドリイシサンゴや生き物が生きているのですが、実は外部の海水を濾過、循環させて、上部からの自然光とライトの組み合わせで飼育ができているのです。
 サンゴは体内に渇虫藻を住まわせ、その光合成で生み出される栄養分をいただいたり、呼吸も体内の植物とのバランスで生きているわけです。
以前の日記にサンゴは決して弱い生き物ではないと書きましたが、人工飼育がいかに難しいか、人間を取り巻く環境との関連がいかに大事かを教えてくれる生き物でもあるわけです。
 地味なんですが、この展示方法、遠くカナダのモンタレー水族館や巨大な水族館の学芸員が勉強のために多く訪れてもいるのです。
 ほとんどの水族館ではサンゴはカラフルなグラスファイバー製であったり、共生する生き物が作りものに住まわされたりしていますが、ここではできるだけ宿主(例えばヤギとビシャモンエビなど)ごと水槽展示がされています。
 サンゴの移植イベントがもてはやされますが、移植したサンゴはそのほとんどがうまく生育しません。植えつけられるその環境が問題なのです。つまり、ホテルや周辺に開発の手が伸び、生活排水などで汚染されてそこに暮らせなくなったのがサンゴたちなわけで、彼らをその汚染された環境に無理やり水中ボンドやボルトで固定しても、大きく育つわけがないのです。
 ここの地味な水槽には、そういった飼育の難しさと共に彼らが大きく育つためにはどういった環境が必要なのかが見え隠れしているのです。
私たちが暮らしている便利な生活環境ですが、その一部を見直すだけでも多くの生き物が救われる。サンゴを水中ボンドで固定しに潜るのはいいのですが、その後でシャンプーを使って髪を洗い、生活排水をそのまま流していては本末転倒です。
 またその場所以外のサンゴを持ち込むことは生態系のバランスを崩すことにもなりかねません。

たとえば、琵琶湖の湖北で無リンの洗剤を使おうという運動が起こって、その周辺住民の方々が石鹸を見直したり、流す排水を考えたりして、葦や多くの自然が戻りました。
自然を守ろうというのなら人間がダメージを与えている環境に目を向けなければならないのです。
Azahata_2 この写真はマリンパビリオン内に作られているスペースで記念写真を撮る場所になっているのですが、このアザハタくんはダイバーならおなじみの「アンドの鼻」で撮られたものです。

バックの背景写真、撮影は僕なのですが、まったくの自然環境!
串本の海は素晴らしい!
この自然残していきたいですね!

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南越前ロケ

Aigo 越前海岸へ9月10月とそれぞれ別の目的だけれど、潜りに行ってきた。
今年は対馬暖流の影響か詳しいことはわからないが、9月10月に過去10数年間、僕の経験している水温よりも高い状態が続いているように思える。10月に入ってからというのに水深15mで26.5℃。浅い場所は28℃を指していた。
現地サービスからは透明度が非常によく、ブルーな日々が多いと聞いた。学校下というポイントではこの夏キスが大量発生したという。ここにもまた着実な温暖化の影響が??…
そんな中、今回のロケで僕自身非常に気になった生き物がいる。
写真のアイゴの幼魚だ。
9月にも気にはしていたのだけれど、今回いつもの越前海岸より南のエリアで潜ってみて、驚くほど大量なアイゴの幼魚が群れていることにびっくりした。
ここは20年ほど前によく潜っていた海域で、一時的にダイバーと地元漁師の間にトラブルがあって閉鎖されていたエリアである。
このアイゴがどうして問題なのかは、最近出した「渚のスローフード」という単行本の本元である「つり人」の自分の連載ページ「アイゴ」の回で取り上げているのだけれど、
彼らは海藻を主食とするのだけれど、その食欲の旺盛さはとんでもないもので、水中で見かけても、いつも大量に海藻を食べまくっている。
本来の生息域は日本海側ではもっと南のはずである。
数年前島根隠岐の島の海中景観研究所の研究員の方と話していた際、聞いた話だが、
隠岐の水中でもアイゴは10年程前はさほど見なかったそうだ。
それがここ数年すごい量になってきて、海藻を食べまくっていて海藻が減少傾向にあるという話をされていた。
越前でもこれまでアイゴは少量なら見ていたが、今年の異様なほどの多さは過去にはなかったような気がする。これは僕の主観であり、研究データに基づくものではないが、このアイゴの大量発生、来年以降も続くようであれば、沿岸の海草(藻類含む)の食害が広がり、磯焼けを起こし、合わせて人間の護岸工事、海岸線開発なども含めて、藻場がなくなってしまうのではないかと懸念している。
魚の産卵場所が…あるいは幼魚が育つ場所がなくなる可能性が大で、広く漁獲高にも影響が出るだろう。ちょっとショッキングな光景だった。
確実に温暖化の影響がここにも見られるなあというのが僕の直観的意見である。

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National Geo Graphic

553028254_48昨日、ちょっとビッグなミーティングを東京で行なった。ナショナルジオグラフィックマガジンをご存じな方がどれだけいらっしゃるかだが、おそらく新聞テレビの自然科学の担当の業界人なら知らない人はいないという雑誌だ。
過去、毎年何らかの形でこの雑誌のページに掲載していただいているが、(最新は2007年4月号串本のエルトュールル号関連…写真は新発見の巨大ヒトデを掲載した昨年号)
この本を知らない方に簡単に説明すると、
世界30ヶ国語に翻訳されていて、毎月3000万部発行。
ほぼ120年前に創刊(明治時代)。雑誌社ではなくソアイエティ(財団)が発行。
アメリカなら片田舎のロッキングチェアに揺られる老夫婦でも見ているという
誰もが知ってる本です。
数々のプロジェクトを手掛け、あの冒険家(故)植村直己さんのサポートも行っていて、多くの冒険の資金はここから出ていた訳です。
第二次大戦開戦時、山本五十六が購読者で、この雑誌を見てその国力、技術力を判断
早期の講和による戦争終結を提言したというのは有名な話。
また、映画「マディソン郡の橋」に出てくる主人公のカメラマン(クリントイーストウッド)はこのナショナルジオグラフィックの仕事をするために努力していた実在の人物の話だったとか…
僕もブルネイで写真展をさせていただいた際、ナショジオの仕事を毎年やってるというと、
お会いしたあらゆる人に、どういったスタンスで日本で仕事をしているかが、すぐに理解していただけた。

この日本語版は創刊時、日本経済新聞社が出していたが、現在共同出資でナショナルジオグラフィックジャパンという会社になって現在は日本では通販を中心に販売されている。会社は日経プラチナタワービル内ですが…

そこの会議室に、NHK報道トップの方と、現在の水中班若手No1、National Geo Graphic Japan社長、同取締役、同編集長、映像のNational Geo Graphic Channel Japan社長、そして僕というメンツでお話が始まった訳です。

詳しいことはここでは現時点では書けないのですが、Bigプロジェクトが始動することがほぼ確実。これから向こう5年間大変かもね。

集まった方々から様々な意見交換がされたが、ナショナルジオグラフィックチャンネル社長やナショジオの方々のグローバルな視点からの取り上げ方、どういう風に番組企画として通すかなど、すごく濃い内容で改めていい勉強をさせていただいた一日だった。

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750

75001
750ccではない
バイクは僕も好きなのだが、この750というのはHDW-750という機種の
ハイビジョンカメラだ。現在放送局で使用されているハイビジョン映像の主力機種。
この水中ブリンプは8桁のお値段がするカメラで、
恐ろしく高精細な画像が記録できる。
反面このガタイだから、水中の移動が流れている環境下では非常に大変。
泳いでくれない女の子振り回しているようなものだ。
昨日は隠岐の島「飯美グリ」というポイントで撮影。
流れがほぼ1ノットという流れで、かなり大変だった。
流れのスピードがどんな感じかわからないと思うが、
1ノット流れると、浮きボンテン、フラッグ付きが流れの中で沈んでしまう環境だ。
まあなんとかブリンプ持って前進はできるぎりぎりかな。
フィンはバラクーダ。
こういった流れる環境では現在これがベストに感じている。
映像は11月ごろ発売予定のDVDで皆さんに見ていただくことになる。カメラはビューファインダーやマイクユニットをすべて分解。グリップも外してコントロールユニットを接続して外部操作でほとんどの機能を使用できるようになっているが、
この撮影でちょっとしたトラブル発生。
RECが作動しないのだ。
したがってメーカーさんに直接問い合わせて、ブラックボックスの中の回路を切り替える方法を教わりながら急場をしのいだ。
こういった裏技は、業務機ならではのバックアップシステムで、この方法が知れたことは今後の撮影時大いに役立つ!(そういったトラブルは嫌ですけどね)
おかげで一日の大半をつぶしてしまい、実際の使用が後ろに延びてしまった。
予備日を考えていて正解だった。プロとしてトラブル回避は周到な準備があってこそですね。やはり…
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減圧症を防ぐために

Kama1「減圧症を防ぐため魚食を推進する会」というのをHP上で昔作っていた。

減圧症と魚食?
どういう相関関係が?
と初めて聞く方々は思うはず。
改めて前回のダイコンネタに引き続いて書いてみたくなりました。
またもや長くなります。

興味のない方は無視してください。

エスキモーやイヌイットたちは極寒の地で野菜がない状態でアザラシなどの生肉からビタミン類を摂取して壊血病などから身を守ってるわけですが、驚くほどの獣性脂肪の塊でもあるわけです。メタボリックの極みになりそうな…
ところが、彼らは心筋梗塞や、脳血栓などの血管内のコレステロール蓄積によるトラブル疾患が皆無らしい。  なぜ?Why?
と気になったカナダの学者が調べ出してみると、同時に摂取しているEPA,DHAといった不飽和脂肪酸をも摂取しているから血管内の悪玉コレステロールが洗い流され、血管の硬化や血行障害を引き起こす要因が排除されているからという結論に達したらしい。

話をダイバーに置き換えてみると、体組織の中で血液や体液、脂肪に窒素は最も溶けやすく、よく水をしっかり摂りましょう、ということは言われますが、水分摂取以外に血管内のコレステロールの蓄積状態も影響はきっとあるはず。
血管内の流れを見せる映像などで、血栓に近い方の流量、狭くなった経路、などをよく見ますが、これによる影響がないとは言えない筈です。
さらに流れる血液の状態も、サイレントバブルスという見えないぐらいの溶け込んだ小さな窒素の泡は、核があってはじめて形成されるらしいのですが、この核になるのが炭酸ガスが主とかいう話ですね。つまり運動量が増えたときほど微細な泡の形成が起こる。(この泡自体は小さければ(サイレントとかマイクロとか呼ばれる)血行障害には繋がらないことから影響は少ないとされてきました。

これがボコンと大きくならない限りは血栓につながらないはずだというのが
ダイブコンピューターのプログラムの基本にあります。
一番わずかな距離で圧力差が大きくなる水面近くの急浮上をしない、上がってから激しい運動を避ける。サウナなどに入らない。
というのはサイレントを活性のある大きな気泡に変えてしまうからです。

そこそこ大きくなった、あるいはなりそうな溶け込んだ窒素ガスにとって血管の収縮率を悪くし、経路が狭くなった状態よりも、通り道が広い、伸縮もしっかりする状態の方がいいのは素人考えでも明らかです。
また、血液自体もドロドロ状態よりはサラサラ状態の方がいいはずです。
エスキモーやイヌイットは青魚を採ってEPA、DHAを摂取しています。
つまり、油ギトギトの獣肉でも青魚を合わせてとれば、毛細血管の血栓を引き起こしにくくなるのではないかというのが、僕の働きが今イチの頭に浮かんだ訳です。

で、自分の周りで減圧症にかかってしまった人たちの食生活を聞いてみると、肉好きが圧倒的に多いことが判明。魚が大嫌いだとか…パラオの現地ガイドや、ガイド&インストラクター、知り合った減圧症罹患者中心に聞いた話なので正確に統計を取ったわけではないのですが…

ひょっとすると結構厳しいダイビングをしている僕が健康でいられるのも、
魚食生活が人より多いからではないのかなとも思っています。
もちろん焼き肉もホルモンも大好きですよ。でもメタボくんにさほどなっていないのは体質もあるでしょうが、海辺など青魚食べる比率も多いからでしょう。血液検査すると若干赤血球数が一般の人より多いぐらいで、すべての数値が見事なぐらい正常値なのに驚かされます。

なにも魚だけ食べたらいいわけではないのです、要はバランスよくですが合わせて食えばさかなくんは偉いのです。海産物を食べましょう!てな訳で本の宣伝もさりげなく…
右下の刺身アイコンクリック!(笑)

昨日はEPA・DHAの宝庫マグロのカマをまた焼いてしまった訳です(上の写真)
皆さんはどう思われますか?

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新型

Divecom2_1左手に…

こんな風にいつもDiveコンピューターをセットして潜っています。いつも複数のダイコンをセットして潜り、バックアップや安全方向にどう考えるかの目安として、同じ機種を使ってはいません。
そのため両者のプログラムが微妙に異なるケースがほとんどですが、中に入ってるプログラムが同じ博士の開発したものでも、メーカーの考え方や、開発年度でプログラムが大きく異なることも多い訳です。
ぼくがこれまで使ってきたものはビュールマン博士が考案したモデルですが、今回モデルの子用にApexのPulseというタイプのコンピューターをメーカーさんから供与してもらい、
このプログラムチェックというか、自分が使っている2社のものと比較してどのような違いがあるかをみてみたわけです。
すると、同じ改良ビュールマンのはずが、両者の無限圧限度時間の表示がダイビング中の移動や潜行浮上パターンで異なっていた訳で、さらに2本目3本目の水面休息時間で大きく異なりました。
しかもどちらが厳しい、安全方向にシフトしてあるかが逆転したのです。

1個のダイブコンピューターを信じてその数値ぎりぎりで潜っていたり、減圧停止表示が出たからそれを守っているから大丈夫という人がほとんどだと思いますが、
果たしてどのラインで守ればいいのか?

まして、最後の浮上方法がコンピューターがエラーを示すような浮上方法をとっている人の体の中がどうなっているのか?
昨今、ダイブコンピューターの出す指示を守って潜っていたにも関わらず重度の減圧症にかかってしまっている人もいらっしゃいます。
これは体調や、その人の体組織の個人差、性別、皮下脂肪量、血液の状態などが大きく異なる訳で、ダイブコンピューターはあくまでも目安としての安全ラインを示してくれているだけなのです。

つまり使う側が、どのように安全方向にシフトして潜水計画を立てるかが重要だと僕は考えています。
僕の場合どうしてるかというと、EANガス(ナイトロックス)の高濃度酸素版を安全減圧時に使用し、窒素の洗い出しが早まる特性を利用。実際の安全減圧時には第一ガスのプログラム通りで浮上をすることで安全方向にシフトしています。

このおかげで最近のダイビングでは上がってからが非常に楽になりました。
LOGつけ時に眠気が出たり、ぼーっとすることが皆無になり、体調がまるっきり違うのです。

どんなふうに安全方向にシフトするかはダイバー自身が決めること。そのひとつの例ですね。
今回のテストで、モデルの子のダイコンのプログラムが僕が使っているものとどう違うのかが把握できたので、次回取材からの参考に非常になりました。

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移動に次ぐ移動

070723_15060001070723_15070001まあ、先週からとんでもない移動距離を動いてきました。
起点になってるのが、ここ
島根県の産業振興センターなのですが、
初日が、大阪を出てここを経由宮崎まで…

何と自身の移動距離の記録を作っちまいました。
車の移動で
一日に1250km
さすがにくたばりました。
撮影を終えて機材を返却。
ダウンコンバートという作業を終えてかえり、その足で現在串本に入っています。
今日は歴史街道(朝日放送7:00頃の短い番組)のロケ。
無事撮影は先ほど終了。海中公園前でレポーターの子が体験ダイビングをするところを撮ってました。

ところでちょっとマニアックな話もしてみようかな。
写真のダビングルームですが、ここを利用する際、いつも使う機材が
HDW500改というデッキで
これだけで数百万しちゃいますね。
HDCAMという放送用最上級フォーマットのデッキで、ここから現行放送のベータカムやデジベタ、DVCAMなどに自由に変換できるのです。
フロント部分を開くとさまざまなコマンドが組み込まれたキーボードが出現するのですが
僕が使えるのはエッジクロップ、レターボックス、スクイズの切り替えぐらいかな?
レターボックスというのが16:9の横長のハイビジョンフォーマット
エッジクロップというのが4:3の現行放送サイズ。
画質を損なわず、あらゆるフォーマットに変換できるのですが
いまのところ、HDVにだけが落とせません。
HDVからのアップコンバートはできるんですけどね。
まあ、同じようなハイビジョンながら信号の記録圧縮方法が違うので
案外できないんですよ。
専用のコンバーターが出てるのは出てるんですが、これもまた高くって
今のところ予算がつかないとか…
HDCAMで撮影した映像をこのコンバーター使って落とした方が
コーデックに時間をかけて丁寧に行うおかげでHDVでそのまま撮影するより数段きれいな画像になるそうです。
HDVのフォーマットやP2などどんどん日進月歩で大変ですね。
HDCAM非圧縮で編集するにはとんでもなく費用がかかりますが、
HDVならなんとか自宅パソコンで処理できるんで
こういったダウンコンバートができるコンバーターを早く入れてよと
せっついています。

思えば、昨日も大阪~島根~串本とまた1000kmコースの移動でした。
ふう~~。

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Blog開設

本日、新規ブログ開設しました。
まずは早速宣伝ですが、
タイトル通りの新刊本を今月末に発刊します。
「渚のスローフード」つり人社7月末日発売!!

過去20年間、日本沿岸の黒潮の影響が色濃いところを中心に
月刊ダイバー、ダイビングワールド、つり人、各種テレビ番組取材等で
さまざまな場所を旅してきましたが、その先々で出逢った人々と
その場所ならではの食材、さまざまなの習慣、文化、調理方法に出会ってきました。

海辺ならではのスローフードたち。これを「月刊ダイバー」で1年間。さらに「月刊つり人」で3年間連載を続けてきたのですが、「つり人」で連載してきたカラー2ページを大幅に
加筆、写真も増量
ついに単行本化です!!
お楽しみに!!!

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