学問・資格

ダイビングを始めたい。

Ebi052仕事柄いろんなところでダイビングを始めたいんですが
どうしたらいいでしょう?
どんなふうにライセンス取ったらいいんでしょうね?という質問をされる。
そのたびにあたり障りない回答をしてきたつもりだけど
昨今、情報の氾濫から混乱するのも見ていてわかる。
友達同士の話の中でダイビングやってみたいねという
話になり、Webで検索したり、情報収集するのが当たり前になった今、ちょっとクリックするとさまざまな情報が飛び込んでくる。
 海外や沖縄で短期で取れますよとか、いかに安くライセンス(ライセンスではないのだけどね)を取ることができるかがクローズアップされる。
 事実,僕が入ってるmixiというSNSの中でもこういった話題が常に出てくるが、必ずと言っていいほどショップはぼったくりだとか、まずはライセンス取っちゃえば、あとは経験積んでいけばいいという意見が非常に多い。
 まあ、こんなところに書き込んでも…というのはどうしてもあって、あえて書き込み等あんまりしなかったのですが、あまりにも情報が混乱していること…ダイビング業界という視点から見たら
このままじゃあダイビング自体が非常に危ない、危険なスポーツ&レジャーに組み込まれるのではと思い、まずは自分のブログから書き込むことにしました。

そのきっかけはそのSNSの中の旧知のインストラクターの事故体験の書き込みだった。
そのベテランインストラクターとは数回一緒に潜らせていただき、そのスキルの高さ、信頼度合いが高い人の一人だったがゆえ軽い衝撃を受けたのだ。
自分の立場、(職をそのあと失うかもしれないという)気がきっと頭をよぎったはずだ。
でもその事故に遭遇したその現場で、僕自身が考えても、ここまで考えられるアクションをその場で起こせたかどうか疑問に思う行動を的確に行っている。

ご本人とのやりとりでそのブログとのリンクをご了解いただいたので
興味を持たれた方はぜひ読んでほしい。

http://blog.livedoor.jp/realblue318/archives/51228298.html

当日、同じ串本で死亡事故が起こっており、僕は最初その事故かと思ったのだが、
内容が異なり、食い入るように見ていった。
読んだ上で今回の堅い話をここで書くことにしたのだけれど、当事者ご本人の確認を取ってからということで、ちょっと詳細や思いつくこと、書き込みが少し遅れましたが、改めて…

まず、今回の事故の内容を見て真っ先に思ったことは、友人 高木氏の対処があったからこそ、この初心者ダイバーは命を救われた訳で、レスキューテクニックや対処方法を引率者、ガイド、インストラクターが常に最新のCPRやAED導入なども含めてやっていかなきゃいけないこと、レスキューに関して継続的なトレーニングをやっとかなきゃいけないということ。手間もお金も時間もかかりますが…

さてここからが本題
この事故例をみてその初心者ダイバーがどのように事故に遭遇したかを考えるとその基本的に必要なスキル(最低限必要なトレーニングを積んだのか)があったのか?
昨今SNSなどのTOPICなどで情報が流れる際、「ダイビングを始めたいんですが、安く簡単に取れませんか?」という書き込みが何度も出てくる。
もちろん純粋にそう考えて書き込んでおられることはよくわかります。
でもそこから、その返答をされる方々が多くの場合、
旅行ついでに取れますよ、とか、僕がどう考えてもこのスケジュールでは基本的なことが学べないでしょというような内容につながることが多い。
どうも、返事で書きこんでる人たちは、いかに安く短い期間でライセンスというものを取ってきたか自慢になってるようだ。
言い換えればいかに「本来学ぶべきことを省くことができるかコース」
がいいという方向に向かっていることが危険かということに気づいていない。

今回の事故の場合、全くやったことがない方にとって解らないことかもしれないが、
30秒ほどガイドが引率するダイバーから目を離すというのは普通にガイド時行うことだ。
進む方向の確認、周辺にいてる生物で珍しいものを探す。
むしろ30秒で視線をその人に戻すということは、その人に何らかの兆候があったのだろう。そこで呼吸をするためのレギュレーターを離してしまう行為を取るダイバーに何があったのか?本当のことは当事者に聞かない限り解らないことだけど、その直後にガイドが自分のレギュを咥えさそうとしても拒むということはレギュレーターの呼吸自体にも慣れていないスキルの持主だったことが想像できる。
マスクに水が入ったり、ストラップが切れてはずれるといったことなど、起こることを想定してさまざまなトレーニングを行うのがCカード取得スクールのはず
(Cカードというのはサーティフィケートカードのことで認定証です)
いわば認定はこれこれこういった基本スキルを学んで身につけていますよといった
証明なわけで、身につけていない認定は意味がないことなのです。
過剰な根性論を持ちだす古いダイバーもいますが(突然バルブを閉めるとか…殺人だぞ)
指導団体が定めるカリキュラムは最低限これはやりましょうという訳で
プログラムは少しづつ毎年改良更新されて現在に至ります。
この基準を守ることでその後安全に継続して(ここ一番大事)
ダイビングを楽しむことができるのです。

今回はたまたま事故後の処置が的確で、ベテランのガイドインストラクターだったので助かったわけですが、もしも経験不足なインストラクターだったら、充分なコントロールの出来ない引率者だったらどうなっていたか?

また、これから始める方は第三者のいかに安く取ったか自慢に踊らされないようにご注意いただきたい。取ってから経験を積むことが一番大事だと…まずは安く取って潜りに行こうというお誘い受けるのがWeb上では多いのですが、まず基本的なことはやはりそれなりのプロに教わるべきです。

自分の一番大事な人がこれからダイビングをするという話になったとき、僕はそのスクールがやるべきことをきちんとやってるかどうかが一番のチェックポイントになりますね。
値段やいかに簡単に取れるかではなく!
もちろんその上で安けりゃいいのですが、かかる経費考えたら無理です。

また、もちろんびっくりするような高価なお店は、まず避けますが、安い値段で探すとその時は行くんですが、結局継続できないケースが多いようです(終わってから自分も技術が不安だし)お金がなくてもできるんだと思ってやり始めても絶対次に行くためにお金がいるのです。
次が続かないと絶対習ったこと忘れますからね…

Cカードはあくまでも技術をその時、習得しましたよという証明であって、免許証ではありません。取れるときに取っておいたら新婚旅行で数年後使えるかもという方はやめといた方がいいです。そういった方々は体験ダイビングをお勧めします。
とにかく低予算でダイビングをやってみたいのであれば、
体験ダイビングから始めてみて本当に面白いな、続けたいなと思って
最低限必要な用品もそろえる準備をし、(全部じゃないですよ)はじめてCカード取得に移るべきだと思うのです。

今は指導団体のプログラムも体験から入ったらCカード取得時に割安になるように重複部分をある程度免除できるようになっていますが、
ここの見直しをしっかりとやっていかないと結局Cカード取っただけで休眠してしまう
ダイバーを増やすだけで、ダイビングというレジャーがすたれていく一方でしょうね。
用品も売れないし…

また、安価、短期に惹かれて取ったダイバーに、今回のような事故が起こる可能性の大きさに業界は目を向けていかないといけないと思うのです。
今はスキューバダイビングは損害保険でも生命保険でもアマチュアは普通料率の運動危険担保になっていますが、昔はかなりの割り増しになっていました。それがテニスやスキーと料率が同じになったのはなにも安全率が同じになったわけではないのです。バブル全盛期、多くの大手企業が業界に参入、その際スケールメリットで他の保険も抱き合わせで契約していたことから保険代が安くなったに過ぎないのです。現在はほとんどの企業が撤退。
危険率が高いと改めて保険会社が思いだしたらいつ値段が上がってもおかしくないのです。そうなるとインストラクターの賠償責任保険が高額になり、ここを省く業者も出てくるでしょうね。

体験ダイビングというプログラムの楽しさを強調することがリゾート型に求められていると思います。このプログラムの充実。客単価や効率考えてみればリゾートがやって儲かるのが
体験ダイビング。ここでいかにお客さんを楽しませることができるか。ここで競い合うべきな気がします。

安価で短期でCカード取れますよというリゾートは一時的な数字は上がるかもしれませんがそこで育てたダイバーが継続するかといえば???です。
中身を省いて29800円で取得させてそれで終わりでなく、継続するダイバーなら次回来てくれれば、
ボートダイビング二日間やってくれればいくらになるのか?ここ大事じゃないですかね?

これからやってみようという方、危険性があるスポーツ&レジャーだという認識も少しは持った方がいいですよ。きちんとやれば安全確保ができるんですが、安く省いちゃうとかなり危険度が上がるということです。
また続けるにはそれなりにお金がかかるということも最初に理解しておくべきでしょうね。
一回ファンダイブで行ったらいくらかかるのかとか。ガイド代を惜しんだら、、基本スキルを持たない仲間だけで知らない場所で潜るとかどうなるか?

まずは体験ダイビングプログラムをいかに楽しくさせるかそこに業界は力を注ぐべきです。
ダイビングはやっぱり楽しいんですから!

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