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2010年6月

7Dハウジングその2

7d04ハウジングのテスト時、いくつかの気になる点をチェックすることは、プロであれば当然。
写真のような背面に付けられた亜鉛ワッシャなどもその一つ。
水中で異種の金属を複合して組み付けて使用する場合、淡水だとまったく問題ないが、海水の場合電蝕がおこるのだ。
学生時代イオン化傾向とか学んだ記憶がありますか?
つまり、長期使用すると、異種の金属で電流が起こり、溶接したような状況が発生するのです。
これを防ぐためにアルミや真鍮よりも電位的に弱い材質をわざと組み込み、電蝕を防ぐ工夫がこんなところにあったりします。
さすがですね。
ところが、こんなところには疑問点がちょっと出ました。
7d03 僕自身使い始めたハウジングが80年代アクリル製IKELITEで、次に使ったのがカナダ製AQUATICA3C、トリエステF801なども一時期使用。この時代のハウジングにはシャッターレバーにリターンスプリングが組み込まれていました。そうこのハウジングみたいに・・・シャッターレバーが不用意にシャッターを押し続けてしまわないように付いていたのです。
当時は僕のように毎日のように使っていると、アクアティカなど1ヶ月から3ヶ月ぐらいで、このリターンスプリングがあるおかげで、シャッターレバーが塩がみを起こして、重くなってくるのです。軸を二本のOリングで支える以上、常にねじれのテンションがかかり、浸水するわけではないのですが、塩分結晶固着が起こりやすくなる。そのため定期的に自分で分解O/Hする必要がありました。
だんだんシャッターの操作感が硬くなるのですが、そのときにバラせばいいものを、ついそのまま使ってると、長期海外ロケ中に調子が悪くなっちゃうことも多々経験。
リターンスプリングは、初心者の方には便利な機能かもしれませんが、僕が使うとすると、抜いて、シャッターレバーの形状ストロークを変えたいところ。
いくつかの仕様で変更ができたらいいですね。
7d07
このポップアップストロボの前面の乳白のアクリル板はいいアイデア。散光する拡散板の組み込み方として、内部に防水に必要な厚手の透明アクリルでしっかりシールし、外に乳白の薄い板を持ってくる発想はすばらしい。40Dのときに感動した。
でもその間の部分の水ハケがよくないことから、ここに塩分結晶が起こりやすい気がするなあ。
まあ、分解すればいいんだけど、ビギナーはわからないんじゃないかな?
工具もいるし。
7d02_2 ポート前面に取り付ける拡散板の形状は,こうすればいいのにっていう形状が頭に浮かんでいる。
最短マクロ撮影時以外に、1m~1.5mぐらいのディスタンスでの撮影時にかなり使えるはずなんだけどなあ。
これはメーカーさんに直接話してみます。

あと、FEロックボタンとして使える、シャッターボタン横のマルチファンクションボタンが実は7Dのすごい武器なんだけど、何人の7Dユーザーが気づいてるでしょうね。

他にもいくつか気が付いた点があるんだけど、これはここではなく、ダイレクトにフィードバックされるように言ってみます。

基本的にいいハウジングですよこれは・・・

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7Dと1DmkⅣ と。。。

ここのところ、新しい新兵器の実験やテスト、メーカーさんの新しいテストピースの水中使用と結構新鮮な驚き、刺激を得ている。

例えば4Kといわれるハイビジョンの次世代フォーマットともいえる映像。これはまたの機会を見てここに書き込ませていただくが、とりあえず今回はスチルカメラの新機種2機種。このボディの空気中での実写。うち一機種(7D)、このハウジングをテストする機会を得たのでここでご紹介。

1h3x35292

僕自身、必要に迫られて一昨年1DsmkⅢというハイエンド機種の水中ハウジングを自分で作っちまったわけだが、30年近く前からいろんなメーカーさんのハウジングに接してきた経験値で、こういうところはこうした方がいいなと思うところの集大成にもなったと思っている。カスタムハウジングの創世記の御大DIVの工藤さんから「カーボンなんていう難しい素材でよくやったなあ。」とお褒め(あきれたという意味かも)の言葉もいただいた。

マクロ撮影は別のハウジング導入が必要かなと思っていた矢先、シーツールというハウジングを作っているメーカーさんが、小型ビデオハウジングとデジタルカメラ中心の新しいブランド、Recseaというブランドネームで新たな展開を始めたという。この新機種の一台に7Dがあり、月刊ダイバーの取材時に自分でいろいろテストしてみた。7d01

いまや水中ハウジングは、昔では考えられないほど多機種におよんでどんどんニューモデルがリリースされるようになっている。これは一点づつブロックから削り出しで作るRC旋盤の立体加工技術を導入すること自体がコスト面で難しかったのが、加工技術と切削コストの折り合いがついてきたのか、新しい作り方として定着してきたような気がする。アルミ鋳造ボディは型を起こす必要と、鋳造後必要な箇所の加工が必要で、ここらの経験と技術はアンティスさんあたりが極めている気がする。事実昨今の日本製のアルミ鋳造ベースの水中ハウジングの技術力は世界一ともいえる。2000年代初期からはまだまだ高価だったが、RC旋盤主体でブロックから削る新しい製作方法が出てきた。Iglooのハウジング、さらにそれ以前にABS削り出しで作られた名作JUNONが築き上げてきた技術は確かにエポックメイキングであり、コストを無視すればいいものだった。

このブロックから削り出しで作るという手法、これの発展形が今回使ったRecseaの7Dだ。削り出しで作れば、鋳造とは違ってスが入る心配が無いから極限まで薄く、コンパクトにぎりぎりの設計ができる。これは一長一短あるのだが、今回使った7Dは、以前少し使ったことがある40Dに較べて細部はかなり進化している。水中重量バランスが水中ハウジングではかなり重要なのだが、これは歴代の同社のハウジングではよく考えられていると思う。ワイドやポートの大きさによる重量変化はテストできていないからなんともいえないが、使った60mmマクロ用のものは長くホールドしても疲れなかった。全体が重いもの、前が浮くハウジングなど押さえ込むのに必死で手がしびれるといった経験をいっぱいしてきているので、これはよくできているなあと感心した。セッティングの簡単さも特筆もの。

7d06 Oリングの接合面に段差を設けることで内部に休憩時など不用意に水滴が入らないようにされている工夫も長い間やってるカメラマンなら良さがよくわかるところ。

一体型ポップアップストロボを有効利用する手法は、こういったデジタル一眼カメラが出現する以前からあったのだが、一部のハイアマチュアから、結局外部ストロボが無ければ美しい写真が撮れないといった不評を買ってもいただろう。

7d02 40Dのシーツールハウジングから使われている、ポート前面に取り付けるアタッチメントの拡散板はある種の撮影では明らかに有効で、軽量コンパクトに外部ストロボなしで撮影できる点はもっと評価が高くてもいいはずだ。それなりではなく、撮る対象物によっては外部ストロボ2灯を適当に当てるよりもいい結果を得ることも多いはず。

ただし僕自身がこれを使うとすると形状はこういった形で、こんな工夫をしたほうがいいというのは持論と経験値でたっぷりあるのはあるんですが、現状でもコンデジ以外使ったことが無い人などきれいに写るんで驚くはずだ。

ほめてばかりではなく、こういった部分をこうした方がいいのになあといった点もいくつか発見したのだが、これは次回に・・・

久々に自分が使ってみたいなというハウジングが登場したと思ってます。

もちろん改良したい部分も変えていければいいんですけどね・・・。

その2に続く・・・

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