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2010年5月

4億年の神秘

Shiroboshi93_2 ずっと追いかけていたシーンについに遭遇。
四国甲浦の浅場に産卵行動のために上がってくるシロボシテンジクというサメの交尾行動を一部始終撮影できたのだ。
ハイビジョン映像なので詳細部もバッチリ。
肝心かなめの部分はそのうちしかるべき露出方法で皆さんに見ていただくとして、サメやエイの交接行動について僕自身まったくの知識不足だったので大阪海遊館の西田館長を尋ねてきた。大阪海遊館は開館時カレンダーやポスター、公式ガイドブックで撮影に入ったことがあって、あそこの水槽のほとんどは潜ったことがあるのです。そのときに西田館長にはお世話になっていて、それ以来久しぶりの再会でした。
西田館長はさすが専門家。熱く語っていただいた生態は驚くべきものでした。
サメなる生き物は軟骨魚類として数億年にもわたって今の形態に変化してきたわけで、進化した部分と、まったく変えていない部分を持ち、交接行動を取る事が知られている。
魚類の場合、メスが産み付ける卵にオスが精液をかけて終わりというものがほとんどだろう。サメは体内器官としてアンモニアの分解能力が進化していないとか言われるが、生殖器官は発達する方向で独自の進化を遂げている。
クラスパーという交接器をオスは2本持っているわけだが、この中には骨格も存在し、左右に自由に曲げることができる。
これは腹びれが発達したもので、小さなひれが筒状に丸まっていると考えればいいだろうか。
オスの精子貯蔵庫には海水を吸い込むことができ、ここから圧をかけて排出するのは他の魚類も同じ。ただその受精率を上げるためにただ振り掛けるだけではなく、筒状に丸めた変形したヒレ、クラスパーを使ってメスの体内に直接送り込むことができるように進化したのだ。
Shirohoshi83 だから哺乳類のペニスとはまったく違う構造だという。
メスは受け入れた精子を長期保存する能力を持っていて、かなり後になってから順次受精卵を作り出すことができる。
すごい進化だね。
メスに噛み付いて交尾するのだが、このときメスをひっくり返すような行動を取る。
これはメスのサメのほとんどがそうらしいが、裏返しにされると動けなくなるようで、交接が確実に行なわれるようにできたメスの本能らしい。
オスもそのような状態になると動けなくなるものもいるらしいが、メスのほうが圧倒的にパーセンテージが高いらしい。
他のサメやエイの特殊な交接方法にいたるまでいろんなことを1時間以上にわたってお聞きしてしまった!
目からうろこが50枚は落ちたな・・・
おそらくハイビジョン映像で捉えられた世界初の映像。
お楽しみにね!!

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