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2009年3月

海 愛のかたち

Shionomisai紀伊民報という和歌山の新聞で毎週末連載をしてきた「うみ愛のかたち」という連載。
最終面カラーで結構大きなスペースをいただき、読者からの声も結構いただいてたようです。
毎週末ということもあってかなり原稿に苦労させられてきたものでした(海外に行ったり遠方に行くときには書けないので事前に書きだめしたり)。
これが本日最終回を迎えました。
編集担当の許可を得て、最終回原稿をここで公開しちゃいます。

黒瀬川(黒潮)

5年あまりにもわたって続けてきたこの連載もついに200回を数えることとなった。様々な海の中の愛をテーマに、人とのつながりも含めていろいろな世界を一つ一つ選ぶことは面白い経験をさせていただいたが、自身も自然環境を考えることが多くなった。黒潮という流れは世界最大級の暖流で日本沿岸に多大な影響を与え、紀伊半島は本州で最もその影響を色濃く受けている場所だと思う。巨大な川のように大きく大蛇行する黒潮は、黒瀬川の異名もある。さまざまな生き物の命を育み、生態系を保つ働きを伴っている。単一のものだけが増えて繁栄するものではない。黒潮に惹かれて通い詰めた紀伊半島の新たな沿岸環境という側面を違う形で皆さんにまたご紹介できる機会を探っていきます。長い間この連載を支えていただいた読者のみなさんに改めて御礼申し上げます。それではまたどこかで!

 

写真・・・本州最南端潮岬に大蛇行し接岸する黒潮

まあ、今までずっと生き物写真だったのが、最終回は沖の青々と見える黒潮本流にしてみました。沿岸環境考えないとね!

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大鍋発掘物語

1h3x7487串本海中公園でエルトゥールル号発掘プロジェクトの今年の引き上げの目玉だったクッキングポッドをメインに据えた特別展が始まる。4月1日から来年の1月まで現物のクッキングポッドを専用アクリル水槽に入れて一般入場者に見ていただくという企画だ。このA1ポスターが仕上がってきて、手元に届いたので、まず近所の行きつけのJazz喫茶サンタモニカに貼っていただいた。
トイレの中にでもと言ったのだが、入口外側に向いてべたっとマスターがはるように指示。
通る人でもなんじゃこりゃ?って見れるところに貼ってくれたわけで、でかいので嬉しいやらちょっと申し訳ないやら・・・
このクッキングポッド、600名を超えるエルトゥールル号乗組員の胃袋を航海中満たしてきたもののはずで、当時の遭難者、助けられて本国に帰った人たちを知る遺物としてなんだか僕たちに語りかけてくるような気がするのと共に、じっと見つめていると乗組員の想念のようなものが詰まったものだったのではという、言葉にしにくい何かが伝わってくるような気がしています。
来年の発掘作業時まで、腐食や変質を防ぐ意味で、また脱塩する必要性から水中で保管して、一週間に一度水を入れ替える必要があるのですが、海中公園が保守管理をすることに同意してくれ、どうせなら一般の人にも見ていただいた方がいいと、直径1mの円柱形の専用水槽を特注。来月から一般公開することになったのです。
ここで展示の一環として流されることになっている引き上げに至るまでの記録映像を現在制作中です。
ほぼタイムラインは決まって、音声も入れてあとは細部の調整。
音楽は「飛んでイスタンブール」の庄野真代さんのトルコ&日本の友好曲「誓い」を入れています。この展示限定でご本人とキングレコードの使用許可を得ての制作です。
どんなふうに水中にこの大鍋があって、どのような形で引き上げられたのかが来場者の方によくわかる構成にしたつもりです。串本を今年訪れたらぜひ覗いてみてくださいね!
もちろんこのポスターも僕が撮影した写真ですが、1DsMk3のオリジナルハウジングを使用しています。
どこかこのポスターを目立つところに貼っていただける方、いらっしゃったらご連絡くださいね!

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「和」なごみ

Hq9r7169_2和歌山県の広報誌、「和」・・・なごみ
という小雑誌のリレーフォトエッセイに登場させていただいた。この広報誌、実は昔も一度登場させていただいているのだが、当時とは大きく誌面が刷新され、内容が大幅に変わってきている。
このフォトエッセイではわかやま100景ということでいろいろな和歌山の風景や風物詩を切り取った写真が登場してるのですが、僕ならではというと、やはり水中。
串本の水中景観をとらえたこの写真は実は紀伊民報のお正月一面を飾ったり、代表的作品の一つに数えられると思う。この類似カットはDiver誌面でも使っているのだけれど、半水面専用のポートを自作、30cmはあるアクリルドームなので、少々水面が大きい波になっていてもだいたい狙い通りのところに水面が来てくれる。
この撮影時も結構な風があって水面が大きくざわついていたが、むしろいい感じで水面の波がかぶってくれて臨場感あふれる作品になったと思っています。
南の島で撮影した際、下が砂地で明るいケースでないと水面上と水中の明るさに差ができすぎてしまうのですが、この撮影場所である串本のサンゴ群落は空気中の明るさに対してかなり暗いのです。
そのため、NDフィルターを切って貼り付けて水面上の臨場感を自然な感じに持ってきています。こういった撮影をする際、行き当たりばったりではなく、水面上の明るさと、水中の明るさをきちんと測って、その上でどのような明るさになるフィルターをどのくらいのパーセンテージの割合の画面比率になるか考えて貼り付け、ハウジングの中に収めるといった作業が必要になるわけです。
また水中で動いてくれるモデルさんとの意思疎通も大事です。
どんな画にするか頭の中でイメージしてそれを伝えるのも大変。
空気中よりも仕込みが一発勝負となる点は仕方がないですね。
Hq9r7171 今号の「和」はこんな表紙です。今週から各地方自治体や全国の役場、日本全国いろんなところで配布がされているはずです。この表紙の龍を彫っている人も実は知り合いで、こんなタイミングでともに取り上げられるなんて縁みたいなもの感じるなあ。

そうそう巻末のニュースシーンではエルトゥールル号関連のカットも載せています。興味が湧いた方は和歌山県広報室が無料配布してますので全国お近くの自治体で探してみてくださいね。その他の内容記事も充実していますよ!

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足まわり

6g8e7103伊勢~熊野の海を巡ってきた。
僕たちカメラマンにとって、こういった取材時に必ず必要になる交通手段はやはり車ということになる。
最長は一日に1200キロを走ったことも・・・
長距離移動が基本だから、車の乗りやすさや、疲れない工夫などたくさんあるわけで、あるときはレカロのシートに交換してみたり、ショックアブソーバーをガス封入車高調整タイプやエア封入タイプにしてみたり(ガブリエルやMaxAirというモンロー製)してきた。
過去乗った車では、長距離走るとドイツ車がやはり疲れにくさでは優れてるなあとは感じてきたが、今は旧式国産セダンに乗っている。セダンは免許を取って直後に半年乗っただけで、その後は1Boxかステーションワゴン、Jeepなどばかりを乗り継いできた。
ちょっと普通じゃない車ばかり・・・
こんな風なセダンタイプはどうかなと思っていたが、案外いいもんですね。
 最近前輪のショルダー部の山がズルズルになってきたので交換せねばと思い、タイヤショップを覗きに行ったのだが、「そこそこのお値段がするなあ」と見るだけで購入を思いとどまり、オークションで探すことにした。
うまく四輪をまとめて購入できたのがこの写真のセット。
BBSの鍛造ホイールは若いころからいいよなあと思っていたのだが、これに50の走り屋が好みそうなストレートグルーブのハードショルダータイプが組まれていて、乗り心地は多少犠牲になるものの、コーナーリングは格段に良くなった。
伊勢から熊野までのワインディングロードを攻めるわけではないんだけど、
普段よりも20%ぐらいは速いスピードでコーナーを快適に走ることができた。
紀伊半島の東側は伊豆の海に似ていて、水中もアフターダイブの食も多くの食材と共にたっぷり堪能してきましたよ。
この模様は月刊ダイバーや「つり人」の連載ページでそのうち徐々に露出していきます。
お楽しみに!!
1h3x3903 下の写真は気になったトラックの荷台のイラスト。
僕も画像だけだけど、皆さんの元に鮮魚運んでるみたいなものかもね。
活きのいい画像と映像お届け!!

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東陽テクニカ

Zr6f5821本当にひさしぶりに数年前のエルトゥールル号探査でお世話になった東陽テクニカという会社の方々と神戸で飲む機会を得た。
初年度にまずどこにエルトゥールル号が座礁して沈没したのか?どこの地形がどうなってるかを船上からランダムに探査するという目的で、この会社の最新技術でご協力をいただいたのだ。
上の写真でたくさんのパソコンモニターが並んでいますが、高精度のGPSと最先端技術のソナーシステムで驚くほど鮮明かつ立体的画像で水中の海底地形がモニター上で再現できるのです。
果たしてどのくらい高精度かといえば、5m水深のプールの中に沈めた1cm厚の鉄板を立体的にモニター上であらゆる角度から再現できる能力を持っているのです。
GPSの精度はカーナビの100倍とかで、巡航ミサイルのトマホークに積まれているものと同じものを使用しているらしく、これはココム(輸出規制)で最上級の機密機器に当たるものらしい。
Zr6f6093 これで得られる画像が下の写真のようになります。
これがあらゆる角度から立体的に見ることができるし、拡大、周辺エリアに広げて見ることができたり自由自在。
潜る前から水中地形が手に取るようにわかったのです。
すごいもんだなあと感心したものです。

今回再会していろいろな最先端技術をまたお聞きしてたのですが、興味深かったのは、超音波を使って視界が全くない透明度のない海中や、夜間に照明なしで撮影ができる機器なんてのが出来てるんですね。
これだと、明るいライトに反応して逃げちゃう水中生物の夜間行動がきっちり撮影出来ちゃうみたいです。
また、「大阪城公園お堀にはワニとかピラニアがいるらしい調べてほしい」なんてネタの透明度ゼロの世界で苦労した探偵ナイトスクープロケとかでとんでもない映像が見せれたかもしれませんね。
技術の進歩はすごいなと楽しませていただいた一夜でした。

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