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2008年12月

リブリーザートレーニング

Dsc_3855_2 水の中に潜る手段として、多くの方がイメージするのはスクーバダイビングというタンクを担いで潜る方法が普通でしょう。
シュー、ぶくぶく、ボコボコと泡の音が入った水中映像をテレビでもよく見るようになってきたし、世間一般的にダイビングというとこのスクーバダイビングを想像して、スカイダイビングを凌駕してきたと思います。
僕も過去はオープンサーキットと呼ばれる開放回路式のものをほとんど使用して撮影してきました。
古くは白浜に住み着いた野生のイルカと仲良くなって、これをVTRで納めるためにフィーノという東京日産が販売していた創生期の半閉鎖回路式のリブリーザーで撮影したり、
ドレーガーという半閉鎖式のリブリーザーを数回試したこともありました。
リ・ブリーズ・・・つまり自分の吐いた同じ息を何度も呼吸することで表に出ていかない呼吸器のことをリブリーザーというのですが、過去に自分が体験してい たのはすべて半閉鎖式というタイプで、一定量の吸気を(おもに酸素と窒素などの同じブレンドガス)ずっと流し続けるので一定時間が過ぎると表に自動的に排 出してしまいます。
したがって同じ水深にいても完全に泡を出さないわけではなく、ポロポロと流れ出し続けるのです。また、ブレンドガスは一定なので深く長く潜れるわけではないのです。

それに対し今回1週間にわたって受けたトレーニングは、閉鎖回路式・・・全閉タイプともいうリブリーザーで、酸素摂取の効率や、減圧症を防ぐ意味での窒素の溶け込み&排出が最もスムーズにいく計算ができる潜水器なのです。
具体的にいえば、純酸素を片側に、反対側にヘリウム、窒素、酸素をブレンドしたタンクを装備して、必要に応じて双方のガスを、移動中のその水深で最適なブレンドになるように電子制御で酸素濃度をモニタリング、管理してコントロールするシステムになっているのです。
したがって、酸素濃度は潜水計画を立てて、設定した濃度にコントロールされることによって完璧に近く消費、出てくる二酸化炭素はキャニスターという吸収材が入った部位で吸着。このことで無駄なく驚くほど長時間の潜水ができるのです。
また、浮上直後はびっくりするほど体内残留窒素を抑えることができて、身体も非常に楽なのです!
このシステムを使うことで、今までできない水中撮影の表現が可能になるとともに
筋力体力さえキープできれば、(重いんで) 減圧症予防法として、身体にやさしいダイビングになりますね。

どのくらいの時間潜っていられるかというと、2.5Lタンク二本で今回の場合60m近くに20分近く滞在できる形で、まずは総潜水時間トータル90分、小休止後同じような水深時間でタンクを変えずにもう一回潜っても、残圧は半分になったところでした。
これだけ潜ったにもかかわらず、浮上後の窒素の体内ガス圧計数はびっくりするぐらい低い値になって、5時間後には飛行機搭乗可能になるのです。

ただし、潜水計画には細心の注意が必要で、高度な危険回避のトレーニングと
潜水生理学の勉強が必要。
明日講習受けて明後日潜れるかというと無理な話で、普通のCカード取得とは全く異なります。

映像表現の可能性としては音や泡が出ないということは、水中生物に刺激を与えることが極端に小さくできるわけで、例えばアジやカマスの群れの下に入ってもドーナツ状に穴が開くなんてことはないし、敏感な魚たち、ロウニンアジとかクエなんていうのにも限りなくストレスフリーで近づくことができるわけだし、ハゼなんて寄り放題。みなべのオオカワリギンチャク周辺を3時間ダイビングなんてことができるのです。

先週オンエアになった僕が撮影の「探偵ナイトスクープ」ロケ

あれもリブリーザー使ってもっと深い所に探索に行ったら今の季節でももっと稀種のウミウシオンパレードが撮れたかも・・・

上の写真は「だいこんダイバー!?」で共著というか対談にご登場いただいた

僕の師匠 田中光嘉氏です!

リブリーザーについてご質問があれば
HP上の「だいこんダイバー!?」討論会の上ならたっぷり議論ができます。よろしければ
こちらにどうぞ!

素朴な疑問は難しく考えずにぶつけてみてくださいね




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