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2008年5月

お誘い

1h3x6674昨日、和歌山県知事主催のトルコ共和国大統領歓迎レセプションのご案内が届いた。
来月初旬に大統領が来る!
本州最南端の串本町にトルコ共和国のアブドゥッーラ・ギュル大統領がなぜ来ることになったのか?
トルコのイスタンブールと串本町は姉妹都市関係にあるのだけれど、大統領まで出てくるとは思いもよらなかった。
トルコになぜ親日家が多いのかとか、両国の友好関係の発端はどこなのかは、僕の過去の日記を見ていただけるとお分かり頂けるかと思いますが、今回の大統領訪日は今年の1~2月に連日トルコ国営放送で10分という短い枠ながらもエルトュールル号引き上げプロジェクトの様子を流していたことや、僕が撮った写真も含めて新聞報道がいかにトルコ国内で大きく取り上げてこられたかの表れもあると思います。

今回のレセプション、今までは串本町の問題だったのが、いきなり外務省レベルの扱いとなり、大きく進展する動きとなることは間違いないわけで、この動きの大きな立役者が和歌山県知事の仁坂吉伸氏であり、その力が大きいはず。
氏は和歌山県を揺るがした木村知事の談合汚職事件の後を受けて県知事に就任したわけですが、おそらく県民のほとんどの方は、「誰がなっても一緒や」と考えていて、あまり関心のない人選だったのかもしれません。
とりあえず中央省庁からきたクリーンなイメージの人というぐらいしか認識がなかったと思われます。選挙の投票率が低迷したことからもそのことはよくわかります。

ところが僕自身は違うところで仁坂氏を以前から知っていまして、こういう動きになったらこれほど強力なバックアップはないなと思っていました。
仁坂氏は元々経済産業省出身で、知事になる前はブルネイで日本全権大使を務めておられました。普通はこういった大使は外務省から送り出されることが多いはず。
ですが、経済産業省から抜擢、大使任命されていたのはブルネイから輸入している天然ガスの関係があったのです。ブルネイの天然ガスはその90%が日本への輸出に回されており、東京も大阪も、その家庭のガスバルブをひねって出てくるのはブルネイのガスなのです。この交渉に敏腕の仁坂氏が大使として送られていたわけです。
事実、今や中国や韓国、インドなどもブルネイのガス資源を購入したがっているわけで、これが日本が独占的に供給されているのは、見えない外交努力があるのです。
小泉首相が常任理事国入りを目指して票集めで各国を回ってましたが
最後にお願いに行ったのがブルネイでした。

縁あって、2005年11月にブルネイで王族が作ったエンパイアホテルの全フロア展開で、ブルネイの水中写真展を開催したのですが、その際、仁坂氏に招かれてお食事をご一緒させていただいたり、大使館にも数回訪問させていただきました。そこでいろいろなことを話させていただいたのですが、かの国に3年の任期で滞在しているにもかかわらず、その当時日本でもあまりニュースになっていない九州のテーマパークの動きであるとか、さまざまな経済関連の動きをわかりやすく説明いただき、この人の人脈はとんでもないなという実感を得たことが驚きでした。
日本在住の僕が知らない日本経済会の動きがリアルタイムで遠くブルネイのこの人には届いているんだと・・・

そんな仁坂氏とのお付き合いがあることから、今回のエルトュールル号引きあげプロジェクトで再びご一緒させていただくことは感極まりますね。
きっと両国の友好関係に大きな進展がみられる動きになると確信しています。
もちろんこのきっかけとなった明治時代の紀伊大島住人の方々の献身的な救助活動と
今回の引き上げプロジェクトでボランティアに近い形で活動されてきた地元観光協会の方々、ダイビングサービス、ボランティアダイバーの方々の努力があってこの動きにつながってるのですが・・・

トルコ共和国大統領歓迎レセプションat 串本

主催 和歌山県知事 仁坂 吉伸
    駐日トルコ全権大使セリム・セルメット・アタジャンル
    串本町長 松原 繁樹 
後援 外務省








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ダイビング用スーツ

1h3x6665ウエットスーツやドライスーツというものは僕の場合仕事着ともいえるのだけれど、メーカーさんと共同開発とか、潜る回数の多い僕たちのフィードバックが、製品に生かされるケースも多い。
当然のことながら通年潜るわけだから、さまざまなタイプのものを季節に応じて着替えたり。改良を加えたり、素材を吟味変更したりしてきている。
俗にいうロクハンという6.5mm被りのスキンスーツだって、考えたらいくつものメーカーのものを試してきた。サンファンで二着、ワールドダイブで二着、UGO、サンワードで各一着、最近はGULLさんが出している裏がウレタンコートの金色素材のものを気に入って着ている。これは破れず、パウダーなしで着れて、濡れていても乾いていても脱着がスムーズ。

行った先々でロクハンを着ているダイバーが多くなってきたのは写真派ダイバーが増えた時期と重なるように思う。
素材は日本製のネオプレンは非常に優秀で、海外のものと生地で言うと雲泥の差がある。それとカッティング・・・立体裁断の手法もまるっきり違っている。この差がいつまでついた状態でいられるか、服飾の世界のように技術が盗まれると中国製などコストの安いところで作られるのが主流になる時代が来てるのかもしれません。
コストでいえば、僕も6.5mmじゃなく8mmや10mmといった俗に漁師スーツと呼ばれる地方の手作りスーツも以前試したことがある。
でも今着ていない、それはなぜか?作業着なら安くってその方がいいじゃないかという意見もありますね。僕の場合特殊体型なのかもしれませんが、オーダーで作ったはずが腕を曲げてカメラをかまえる姿勢をとってみると、脇の部分にものすごくたるみができて、なんだか血流まで悪くなる気がする。血が止まっちゃうんですよ(笑)
これってへたすると減圧症を誘発する?
さらにガボガボの部分ができて、せっかく8mmあっても水の入れ替わりが激しくって全然あったかじゃない。
 時々漁師スーツを女性が着ているケースも見かけますが、寒そうだなってみてます。女性の体形に合わせたカッティングじゃないもん。
ロクハンで体にぴったりとフィットしたきれいな立体裁断のスーツ姿の女性を見たら「おっ、かっちょいい!」って思うこともしばしばだけど、余りまくってるのは、あるいは窮屈そうな部分があるのは、ちょっとかっちょわりーと見えるのと、案外暖かくないと思うんですよね。
値段は確かに雲泥の差、安いスーツがいいって飛びつくのはいいんだけれど、ウエットスーツの場合、体に密着して動きやすくなければ意味をなさない。だから漁師スーツは一着作っただけでもう作りません。
ちなみにハンガーにかけてみるとその差が歴然とします。
いい裁断のメーカーは自分の分身がそこにいて、軽く肘を曲げたような動きのある形状を保っています。漁師スーツは鉄人28号がそこにいます。
ブランド名だけで高いよスーツ専用ブランドはという意見も聞こえてきますが、
これは比較の仕方が違うと感じています。
作業着量販店「たまゆら」(関西ローカルか?)でつり下げてあるコピーものフライトジャケットと本物のアルファ社製フライトジャケットがどちらがいいか?
その差がわかる、気になる人はアルファを選ぶでしょう。
生地や素材で考えたらナイロン85%ポリエステル、綿15%で同じかもしれませんが、
強度が必要な部分の補強であるとか、微妙なラインが違いますよね。

雨具で同じゴアテックス使ったものでもブランド品はそれなりにそのメーカーのこだわりが細部にあります。ファスナーの付け根部分や、湿気を抜くベンチレーションの仕方とかね。
写真は最近僕の提言で試作していただいているWD製のセミドライスーツ。
これになぜバルブが付いているのかとか?どうしてこんなスーツが必要なのかは来月刊行予定の新しい本の中や、このブログなど徐々に明らかにしていきますのでお楽しみに!

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渚のスローフードフォトセミナー

Hamaguri2「渚のスローフード」という昨年出した本がきっかけで、四国甲浦にてダイビングと地域の食に関する話やイベントをやりたいねと、甲浦のおらんくダイバーズさんとジョイント。
旬の食を楽しむと共に、日頃気にしていない食材としての水中生物を見つめてみて、ちょっと違った観点からダイビングを楽しんでみようというイベントだ。
ここで楽しんだものの一端をご披露してみると、まずはハマグリ!旬の食材ということで、ビーチでウエットスーツを着て裸足で腰までつかり、足裏の感触で探していく。
石と勘違いしながらも順次探していくと、こんな純国産蛤が見つかるのです!
日本沿岸にはチョウセンハマグリという種以外ほとんど絶滅していると聞き及んでいたのですが、ここには自然のままの純血種がいるんですね!
夜はこれを炭火で焼いて醤油も何も足さない状態でいただきました。この滋味は貝の味の常識を覆す驚きの味。Hamaguri_2 もし料亭で食べたらこのサイズ一体いくらになるんでしょう?
沿岸の砂浜が
どんどん侵食され
、消えゆく理由を考えてみれば間違いなく日本人がおこなってきた護岸工事という名の乱開発です。僕たちダイバーはこういった環境変化を目の当たりに見ることができるスタンスにいるわけで、実際に潜って見てきたことを人に伝えることができるはずです。
これは、どれだけ汚染が進んでいるとか、難しい理屈抜きで感覚的に見てきたこと、伝えたいことを第三者に、数人であろうとも伝えていけば、何かが変わってくると考えています。

この海で別の生き物を通じて、海の中の不思議と生態系の面白さを体験してきました。それはシロホシテンジクザメという深海性の鮫で、普段は300mよりも深い場所に生息。春から産卵のために浅い水深に上がってくるのですが、なぜか宍喰、甲浦のあるポイントにしか現れないらしいのです。日本国中見渡せば、同じような環境があるはずなのになぜかここで集合する不思議。産卵行動はまだ撮影できていませんが、オスメスの姿をしっかりとハイビジョンカメラで収録してきました。
このシロホシテンジクザメの行動は紀伊半島周辺以北のイシガキダイが産卵のために熊野灘のある一角に集合するのとよく似ています。
また、アカウミガメが広く太平洋を回遊し、アメリカ沿岸にまで回遊する同種の多くが日本沿岸の砂地に産卵すること、その沿岸が護岸工事や、人間が作り出す喧噪や明るさから産卵がうまく行われず、絶滅危惧種となってしまっているという事実もあります。

これが、食べる食材であるハマグリにだって同じことが言えるわけですよね。
絶滅危惧種といわれる点では純国産ハマグリもおなじ。
まず見かけることが少なくなってしまっています。チョウセンハマグリという種類のみが少ないながらも全国で採られ少ないながらも国内産として流通しています。(ほとんどが中国産)

こんな日本沿岸を変えるきっかけは、ひょっとすると有力政治家に料亭で食わすハマグリではなく、沿岸で自分の足で探って採ったハマグリの味かもしれませんね!

 

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