商業捕鯨再開ってどういうこと?
僕はハンドウイルカという鯨種を好んでは食べません。食用には向き不向きがありますからね
でもミンククジラはあるいはハナゴンドウといったものは食べます。つい最近も四国でイワシクジラ&ミンククジラを食べました。
これは好みの問題であってタイトルにある商業捕鯨には関係ないですが・・・
ここでは、自分で考えるところの、持続可能な水産資源という考え方から書いてみます。
最近取りざたされている沿岸域で生息する鯨類に水銀が蓄積するのは生態系の頂点に向かえば必然的にそうなるのですが、そう仕向けたのは人間なのです。いわゆる環境汚染ですね。
マグロもしかり。マグロの場合は畜養等で与える飼料の問題が多いのですが、蓄積する量は沿岸魚介類なら間違いなく多いようです。
貝類も数値的に蓄積は多いです。これらは無視できないのですが、別の機会に詳しく書くことにします。
イルカ&クジラは最近でこそフレンドリーなイメージで友達っぽい感じで捉えられていると思います。でも彼らが人間と泳ぐようになったのは世界中の海でここ20年ほどのことです。
それまでは全く人間に近づきませんでした。これは人間の接し方が彼らにとって危険じゃなくなっただけで、生態系の中では共棲しているわけでもなく、人間のPETを飼う感覚に近い感情が芽生えたからだと思います。つまり捕って食べる関係じゃなくなったからといえます。
大海原に出てみて大自然の中で泳ぐ彼らを見て、漁師の生活、歴史を見て、太地の生活の中で、浜で解体されるクジラを見ている地元小学生がどんなふうに感じているかに、実際に接してみれば、決して野蛮な行為ではないと思います。
実際にみてみないことにはわからないのですが、イルカ追い込み漁資料映像や番組に踊らされる人が多くなるのが歯がゆいです。
「太地の人はなぜイルカ&クジラを食べるの?」
「野蛮だ」という意見もダイバーの間からよく聞きます。
太地くじらの博物館など、以前は海外からの投書が多かったようですが、最近は日本国内の若い女性からが多いようです。
よくいろんなところで議論されるクジラ問題で引き合いに出されるのが家畜です。
牛や豚など食肉の大半は人間の好みで食べるために生かされています。
パックずめにされている牛や豚の飼料に何が使われているのか?
米国産など事実を知ったら嫌になりますよ。狂牛病疑惑の時に検査のずさんさがなぜ改善されなかったのか。
米国産ショートリブに吉野家がなぜこだわったのか?単純に効率よく安価にできることであったようで、日本向け輸出等の安全面はアメリカ国内消費用と方向性がずいぶん違うみたいですね。
ちなみに吉野家の牛丼並の牛肉は100g61円だそうで、約90gが乗っています。
一杯の牛丼で50円台の原価だそうです。
この肉はアメリカでもあまり消費されない肉質&品質なので安いんですね。アメリカ人が見向きもしない素材。
味が違うからオージービーフはだめだとこだわっていたのは単に値段だけだったのかなと思われます。日本人が大量発注するからこの商品が生まれたのですね。ショートリブ。
またこれらの家畜は屠殺されるまでどういった環境でどういった食材を与えられてきたのでしょう?これを知れば、たぶん家畜って欧米人が作り上げてきた環境悪化の一要因であることがすぐにわかります。
こういった動物はただ人間に食べられるためだけで狭い環境で一生を終え、屠殺されるためだけに生きています。スーパーのパック詰め牛肉を見て、都市部の小学生は、生きていてすぐそばで「モー」と言ってる牛を殺しているとは想像できないでしょう。
前述の太地町に暮らす人たちのほとんどが浜辺で解体するクジラ、イルカを見て育っています。大海原を自由に泳いでいたクジラが目の前で屠殺解体され、食卓に上がっているのだということを小学生でも知っています。
命の尊さは、あるいは何かを食べないと自分たちは生きていけないということをよくわかっているからこそ、鯨供養という祭りもあったりします。
大海原を自由に泳ぎ回っている群れの中から間引くように弱い個体を捕獲して食べることが野蛮なのでしょうか?人間が本来食べられる飼料となる穀物を大量消費、非常に効率の悪い方法で、我々が本来食べることができる自然の食料を餌として使っていて、その中には保存加工のために添加する非常に危険なものもたくさん含まれています。そういったものを食べさせられて、ただ死ぬために生きているブロイラー化された家畜。
これってかわいそうじゃないのかな?
イルカは一日に飼育されているケースでいうと15kgのアジやサバを食べます。沿岸捕鯨のハナゴンドウで約25kg、小さめのミンククジラで150kgほど食べるみたいです。たった一日でですよ。
今商業捕鯨を再開しようとしている南氷洋のミンクは少なく見積もって80万頭に増えています。この原因も日本とノルウェーがやった捕鯨合戦で大型のシロナガスクジラやナガスクジラが激減したからですが(食性が同じ仲間)、今絶滅に瀕しているシロナガスクジラの数が保護しているにもかかわらず3000頭以上に増えないかは、ミンクが多くなりすぎたからだという説がどうやら本当のようです。
(全世界で3000という数字を切ると、ほぼ絶滅に向かった状態です)
同じ海域で同じ食性、オキアミやニシン、イワシなどを食べているので、彼らの食べられる総数が足りないのです。
我々の食卓でもイワシが捕れなくなって高い魚種になってしまいました。これは飼料として使ったり、安いから廃棄したりもしたからというのは、もちろんですが、海の中の生態系のバランスが崩れているんですね。
海の中の魚種交代は100年サイクルで起こってはいるのですが、今イワシが捕れなくなったのは明らかに人間のせいですし、ミンククジラが膨大に増えすぎたのも人間のせいです(最後は頭数制限だったので、大きなクジラばっかり捕って、小さい種類を保護しすぎた)
僕は持続可能な水産資源と、トータルの生態系回復のためにみて捕鯨推進派です。何でも捕ろうというわけではないのです。増えすぎた特定の魚種や、鯨種をうまく僕達が食べる資源としていかさないといけない時代が来ています。
なぜハナゴンドウの沿岸捕鯨がIWC(国際捕鯨委員会)に認められているか?
これは商業ベースに乗らない小さい鯨種で、数が膨大にいるからです。年間100頭では何のダメージも出ないから。むしろ他の漁獲とのバランスも考えたらもう少し捕ったほうがいいかもしれません。
調査捕鯨と銘打って捕ってるミンククジラは約86万頭が南氷洋だけで棲息することがわかりました。(90年代は30万頭)尾ひれの模様などが変わらないので、目視ではなく、捕獲してメスの割合、年齢、子供の比率を海域ごとにランダムに調べて総数を計っています。
この調査費用が国からもIWC国際捕鯨委員会からも出てないので、捕獲した鯨肉を販売して調査費用に充てているのが現状なのです。86万頭の中から500頭~1000頭の捕獲は全く持続可能な資源量だと思います。
世界には家畜が食べられない人口のほうが圧倒的大多数です。日本や欧米人の一部が喜んで食べているだけではないでしょうか?。食料資源を無駄にする養殖や家畜の在り方を考え直すべき時代です。
食料資源として見たらミンク捕鯨は数量さえ誤らなければ、方法さえ誤らなければ、世界の食糧事情を救うと考えています。高度成長期に僕の体の大部分は安いクジラ肉で作られましたからね。
だいたいからして国が推進してきた調査捕鯨というものがなぜ必要なのか?その説明が国民に全くない。
商業捕鯨の隠れ蓑じゃないの?とみる大多数の日本人が多いのは明らかに政府広報が馬鹿だからです!!
調査捕鯨、商業捕鯨の説明をきちんとやれ!!
日本人を(特に若い世代を)敵に回してどうするんだ!!
調査捕鯨ってネーミングが悪いぞ!!
写真は下が「渚のスローフード」からハナゴンドウ料理のいろいろ。
上がつい最近四国甲浦で食べた調査捕鯨のミンク尾の身、さえずり
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コメント
散々肉食ってきたヤツらが何を今さらベジタリアン、と思うくらいに、牛や豚はよくてねぇ~~って思ってしまうあちきです。あ、あと、鯨守るためには人を攻撃してもいいのかとも。
単純に考えて、鯨の竜田揚げは美味い!いや、美味かった。
「野蛮」と言う若い世代に人たちは、知らないんだろうなぁ。
鯨肉、最後に食べたのいつだろう。
投稿 なみへぃ | 2008年1月19日 (土) 20時45分
なみへいさん
多くの方は竜田揚げイコール堅いという印象でしょうね!
でも尾の身喰ったらビックリですよ!
さらにキチンと調理された骨剥ぎうでもの。下の写真ね。どれだけ美味いか!
投稿 フォトグ@赤木 | 2008年1月20日 (日) 01時54分
鯨肉の竜田揚げは給食で食べてました。
大好きでした。
でもイルカも食べていたとは全然知りませんでした。
機会があれば食してみたいものです。
若い女性が「野蛮」というなんて…
平気で「肉食いてぇ~」とか言うくせに。
それにしても、はりはり鍋も鯨肉のすき焼き(でしたっけ?)も残念でした。
投稿 T前田 | 2008年1月20日 (日) 16時18分
初めてコメントします。
この前のシーシェパードの攻撃は非常に違和感がありました。
やっぱり、鯨は有望な蛋白源だと思います。給食で出てきた鯨の竜田揚げの味はやっぱり懐かしい。
環境教育でどう扱えばよいか、思案してます。いつの間にか鯨は環境保護のシンボルになってしまったからです。
赤木さのこの記事みたいに、きちんとしたブログではないけれどトラックバックさせてもらいました。
投稿 良治 | 2008年1月20日 (日) 16時51分
T前田さん
うまかったよ!ミンク尾の身&さえずり
生でも食っちゃった!
実は昨夜も串本で調査捕鯨ミンクが半額で売ってたのでハリハリ鍋しました。
きちんと生き物は食べてあげて
「いただきます!」
「ごちそうさまでした!」
が古くからの日本人の食文化を現わしていると思います。
命の尊厳、生き物の命を「いただきます!」
作ってくれたかた、稼いでくれて食べさせてくれてるお父さんお母さん、生産者の方「いただきます」
という気持ちが必要ですよね。
同じニュアンスでは英訳できないんですよね「いただきます」「ごちそうさまでした」
投稿 フォトグ@赤木 | 2008年1月22日 (火) 16時57分
良治さんトラックバックありがとうございます!
環境問題で引き合いに出すにはあまりにも違う方向でヒートアップするのがこの話題。
難しいですよね。
投稿 フォトグ@赤木 | 2008年1月22日 (火) 16時59分
初めまして、です。
私は海が怖いので(泳げるけど、深い所にいくのが怖いんです。ダイビングなんて宇宙旅行の世界です!)、イルカやクジラを身近に感じないせいか、白熱している捕鯨問題をぽかーんと傍観しています。
私の友人は爬虫類・両生類好きなんですよ。蛇飼っています。
動物好きには違いないのに、周囲からは変人扱い。
犬猫、イルカ、クジラ好きなら、善人扱いなのに。
(私は蛇やカエルが全然ダメなんで、その気持ちはわからなくもないですが…。)
彼女の持論では「クジラ保護よりも、ツボカビ病の根絶に力をそそげシーシェパード!」です。
自然環境を考えるなら、それが何よりも重要らしいです。
クジラよりも、いま絶滅の危機にあるのはカエルらしいです。
保護団体も、ほ乳類ばっかりで、結局は見た目のかわいらしさだけでしか動かないのかぁ。
投稿 りあな | 2008年2月23日 (土) 19時36分
りあなさん
いらっしゃいませ。
ツボカビ病は地球規模ですごく蔓延してきているようですね
ダイビングはやったこと無い人からすると宇宙旅行みたいなものかもしれませんね。
でも違うのは宇宙は直接のぞけませんが、水面に浮かんでシュノーケルで息することができたら、マスク越しにひろがる世界は同じですよ!
夏になったらぜひ試してみてください。
みんなもっと僕たちの身近な環境に目を向けるべきですね!
投稿 フォトグ@赤木 | 2008年2月24日 (日) 01時30分